小さな演芸場、大きな縁 ~シン・道楽亭、再始動の一年

月刊「シン・道楽亭コラム」 第3回

小さな演芸場、大きな縁 ~シン・道楽亭、再始動の一年

橋本さんとの何気ない会話も楽しかった、道楽亭(画:とつかりょうこ)

シン・道楽亭

執筆者

シン・道楽亭

執筆者プロフィール

橋本龍兒さんから受け継いだ灯火

 みなさま、はじめまして。新宿にあるミニミニ演芸場、シン・道楽亭の共同席亭をしております、脇田久美子と申します。

 14年間もの長き間、演芸を応援されてきた道楽亭のお席亭、橋本龍兒さんが亡くなられて、早いもので1年が経ちました。私は、その橋本さんの遺志を継承したシン・道楽亭の共同席亭として、日々奮闘を続けています。

 私が初めて道楽亭に行ったのは、今から8年くらい前になるでしょうか。お店までの道中や周りの環境に驚き、お店のキャパシティーに驚き、芸人さんとの距離の近さに驚き、カルチャーショックを受けたというのが道楽亭の第一印象です。

 通ううちに、新宿二丁目という街の独特な空気と演芸を身近に楽しめる空間の魅力にまんまとはまった一人です。演芸を楽しんだ後の打ち上げも、道楽亭ならではの特色。初めて芸人さんと直接話をした時は、年甲斐もなくドキドキしたのを覚えています。

 また、お客様同士の交流も楽しく、道楽亭を通じてできた横のつながりは今でも続いています。