AIを使いこなしてチラシ作り!?

月刊「シン・道楽亭コラム」第1回

チラシ作りは超大変!

 このように、なんとか席亭の業務をこなしていますが、それでもやっぱり大変なのが、チラシの作成! 最近は便利なソフトウェアやWebサービスがいくつもあるので、それを活用してチラシを作っています。

 チラシの主な構成要素は、「演者さんの写真」「公演日時などの文字情報」、そして「背景」です。

 チラシの作成では、まず最初に「演者さんのイメージ」を膨らませます。私の演者さんに対する印象や写真の雰囲気で、「ポップに行こう」「渋めにしよう」と決めて、それに合う背景の画像や文字フォントを探します。

 次の手がかりは日程、つまり「季節感」です。春なら桜の背景、桜の季節が過ぎたら新緑と考えます。そして桜の背景ならポップな雰囲気のフォントを使い、色は桜に合わせようと決まっていきます。ただし、シン・道楽亭はほぼ毎日公演があるので、連日の公演をすべて桜の背景にするわけにはいかず、そこが悩みどころ。

 また「公演のタイトル」も、チラシの雰囲気や色合い、トーンを考える手掛かりになります。タイトルは演者さんから指定されることもあれば、こちらから提案することもあります。

 例えば、シン・道楽亭は新宿にあるので「新宿落語会」「大都会落語会」といった公演タイトルもあります。それなら、「大都会新宿のビル街の写真を探して背景にしよう」「フォントもスタイリッシュな明朝系が合うかも」と要素が決まっていきます。

 その一例として、柳家小太郎さんの独演会「大都会落語会」では、2024年12月は新宿のビル街、2025年4月は桜の名所である新宿御苑の画像を背景に使いました。フォントは同じですが、色は季節に合わせて変えています。

新宿のビル街を背景にしたチラシ(左)と、新宿御苑を背景にしたチラシ(右)