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日本とスウェーデンの笑いの違い

三遊亭好青年の「スウェーデン人落語家の不思議な旅」 第2回

ボケとツッコミ

 日本のお笑いと言えば、切っても切れないのが、ボケとツッコミですね。ボケに対して、とにかくツッコミがボケを片づけないと日本人は気が済まないらしい。お笑い、映画、漫画、日常でも。誰かが変なことを言って、それに誰かがツッコミを入れたら、ああぁ、終わったなぁって感じます。別に研究している訳ではありませんが、ツッコミなしの日本のお笑いは、非常に珍しいように思えます。

 スウェーデンのお笑いは、別にツッコミがなくても成立します。見ている人が頭の中でツッコミを入れるような感覚です。ツッコミがあっても、あまり日本のような強いツッコミはないです。皮肉を言うことでツッコミを入れるやり方がわりと多く、ボケる人に対して「知らぬが仏だな」といったように、こばかにします。これに慣れているから、私には日本のツッコミは、たまに、ちょっと大袈裟に聞こえることもあります。

海外公演にて。座布団と毛氈をもってホールへ

 日本の漫才で、頭を叩いてツッコミをするという形のお笑いを初めて目にした時は、正直引きました。確かに変なことを言っていましたが、叩かれる必要はないでしょう?笑うというよりは、とにかく痛そうだなと思いました。漫才はおっかないですね、本当に体を張ってますね。ずっと漫才をやっている方は、頭の上部が鍛えられて固くなってるでしょうね。