シン・道楽亭、誕生前夜から今へと続くキャリー・ザット・ウェイト

月刊「シン・道楽亭コラム」 第7回

シン・道楽亭、誕生前夜から今へと続くキャリー・ザット・ウェイト

渡邉さんが行った飲み屋から、物語が動き始める(画:とつかりょうこ)

シン・道楽亭

執筆者

シン・道楽亭

執筆者プロフィール

道楽亭からシン・道楽亭への前奏曲

 これまで、シン・道楽亭についてまとめて書くことも、事細かに書くこともしてこなかった。文章量を規定せず、自由気ままに書いた場合、一体どれだけの分量になるか見当がつかなかったからだ。

 私、共同席亭の渡邉寧久は、今ここに、シン・道楽亭への道筋をゆっくりとたどろうと考える。ためらうことなく、一切を加工することなく、多少盛ったりしながらも、なるべく誤解を生まない言葉を選ぶ腹積もりだ。

 短い物語では終わらない。長い原稿になるかも?だ。直線でお行儀良くは、進まない。脱線し、行ったり来たりしながら、今へとつなげる。

 初回の今回は、順不同になるが、どんな項目で書き進めていくか、全体を概観したい。まずは分かりやすく、小見出しを以下に記すことにする。登場人物や場所の表記に関しては適宜、イニシャルを使う(バレバレだったとしても)。


⑴ すべては古今亭菊太楼師匠との駄話、駄飲みから始まった
⑵ 道楽亭とオーナーの橋本龍兒さんとの生前最後の会話、その詳細
⑶ 私が橋本さんから受け継いだもの、受け継げなかったもの、負の遺産クラファン
⑷ 不動産契約に関する、夫婦の行き違い。やり取りと紆余曲折
⑸ 道楽亭に通っていた頃の話、いくつか
⑹ ミュージックテイトの倒産と芸人の生声と、場を残すことの重要性
⑺ 小屋の経営を引き受ける重圧、人繰りと資金繰り
⑻ 共同席亭という仕組みと、我々がまとまるための装置としてのシン・道楽亭
⑼ 出資者と出資金について
⑽ 肝心な顔付け
⑾ すべてをデータ化、組織化する
⑿ 道楽亭の1日、1週間、1ヵ月、3ヵ月
⒀ ミニ演芸場連絡会の組織化とスタンプサービス
⒁ 出演者とお客様とシン・道楽亭との三位一体
⒂ 演芸遺贈を提唱したい
⒃ 演芸評論家という仕事を再定義する取り組み

※これからの項目は、いくつかがまとまったり、新しい項目が発生したり、常にバージョンアップされます。

さて、物語に取り掛かるとする。