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そして現実へ

柳家さん花の「まだ名人になりたい」 第4回

46歳、まだ人から褒められたいのです

 我々落語家もそうで、本当に落語が好きなら仕事にするわけがありません。

 落語家になった途端にウケたい、上手くなりたい、人から褒められたいなど邪な気持ちがどうしても湧いてしまいます。ですから落語を聞いて楽しむお客さんこそが、本当に落語を愛しているのです。

 伝わりますか? そうです。もう書くことがないのです。

 先月は締切に間に合わないうえに、尾篭(びろう)な話を書き過ぎて叱られました。私ももう46歳です。叱られたくありません。ゲームとお菓子が大好きですが、年相応の自尊心があります。

 

 叱らないでください。

(毎月1日頃、掲載予定)