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スポーツの秋! 落語家がサーフパンツで舞台に立つ日

「かけはしのしゅんのはなし」 第5回

スポーツの秋! 落語家がサーフパンツで舞台に立つ日

あぁぁ、「いま減量してるんだ」って言いたい!!!(画:信吉)

春風亭 かけ橋

執筆者

春風亭 かけ橋

執筆者プロフィール

たまらなく楽しい

 今月のテーマは、スポーツの秋!

 11月に、初めてボディメイクの大会に出場することになりました。振り返れば、5年前に何気なく始めた筋トレですが、ここまでハマるとは思いませんでした。

 ボディメイクの魅力は、自己肯定感を高められるところです。努力すれば成果が出るとは限らない世の中で、筋トレは裏切りません。やればやっただけ、確実に結果がついてくる。それが身体や重量で可視化できるのが、楽しくて仕方ないのです!

 楽屋内でも、私が筋トレしていることが知られていて、二ツ目同士の落語会では、筋肉ネタでイジってもらったりします。

 そして、もれなくウケません。

 理由はいくつかあると思いますが、最大の原因は、お客様に私が筋トレしていることが伝わっていないことではないでしょうか。伝わっていたとしても、どう反応していいかわからない程度の認識になっているのは、私の力不足でしょう。

 私の筋トレへの情熱が、その程度ということでしょうか? それって怠慢なんじゃないか? これで本当にいいのか……?

 答えは、「それでいい」と思います。落語家として生きていく上で「筋トレ大好き」って、あまり相性が良くないですもんね。身体を鍛える時間があるなら、落語の腕を鍛えろと言われやすい世界です。

 でもだからこそ、やる意味があるのではないでしょうか!

 ボディメイクの大会に出ることで得た見聞が、いつか噺に活かせる時が来るかもしれない。数十年後、楽屋で前座さんに「昔、かけ橋師匠って、筋トレキャラで活動していたんですか?」って半笑いで聞かれる日が来るかもしれない。

 ……イジられているじゃないか!