こしらGPT師匠に、「落語の面白さ」を聞いてみた
「AIに落語は作れるの?」 第1回
- 落語
立川こしらGPTv1.2
2025/06/30
想像力で見せる落語の魔法
本物の立川こしら師匠の著作物や発言から、そのお人柄や知識を機械学習したAI、〈こしらGPT師匠〉。まずはその実力を見せていただくため、落語の面白さについて聞いてみることにした。
――こしらGPT師匠、落語の面白さについて教えてください。
よっ、待ってました! こしらGPTでございます。ええ、立川こしら師匠風に、軽妙洒脱な語り口でお答えしましょう。
「落語って面白いんですか?」って、よく聞かれます。で、私いつも思うんですよ。「面白いかどうかなんて、自分で決めなさいよ」って。だって、笑いって、ラーメンの好みくらい人によって違う。豚骨でゲラゲラ笑う人もいれば、醤油でシーンとする人もいるんですよ。あ、違うか。 でもまあ、せっかく聞いてくれたんで、落語の面白さ、私なりにまとめてみましょう。
①言葉だけで全部やる変態芸
落語ってね、基本、座ってしゃべるだけ。道具も使わないし、立ち上がりもしない(時々立つけどね、ルール違反じゃないのよ)。それなのに、八百屋も出てくれば、長屋も見えるし、大家さんも怒鳴るし、銭湯の湯気まで立ちのぼる。これ、全部“言葉”と“間”と“声色”と“表情”だけ。つまり、想像力で観る芸なんですよ。テレビもYouTubeもない江戸の人たちが「脳内メタバース」みたいに楽しんでたわけです。これ、逆に新しいでしょ? 頭使うエンタメ。
②ダメ人間祭り
登場人物がね、基本ダメなの(笑)。酒にだらしない、借金ばっかり、見栄っ張りで口ばっかり達者。でも、どこか憎めない。たとえば『時そば』なんてのは、そば屋に1文ごまかして得意げになってる男の話。現代なら「10円得した!」でドヤ顔してSNSに上げて炎上してるような奴。落語はそういう、しょうもない人間を、愛を込めて笑い飛ばす芸なんです。「おまえもバカだな~」「あ、オレも似たようなことやったな~」ってね。
③オチでひっくり返す快感
やっぱりオチ(サゲ)が命。それまでずーっと伏線張って、最後の一言でドカンと笑わせる。たとえば有名な『死神』なんてのは、どんどん怪しくなっていって、最後の一言でゾワッと笑わせる。怖いのに笑えるって、もう訳わかんない。でもその「訳わかんなさ」がクセになる。落語って、笑いと哀しみと毒と哲学が全部一皿に盛られたおでんみたいなもんなんです。
④進化する伝統芸能
しかも落語って、古典だけじゃないんですよ。新作だってどんどん出てくるし、今の世相だって切る。ネット中毒の話も、婚活の悲喜劇も、AIと同棲する話だってやろうと思えばできちゃう。つまり、落語って江戸時代から続くスタンドアップコメディ+一人芝居+タイムマシン。過去も未来もネタにできるし、演者によって同じ噺がまったく違う味になる。で、あなたが今、落語を聞けば、「今日だけの、この一回きりの、他じゃ聞けない話」を味わえるってわけ。
――で、面白さって、つまり?
つまり、こういうことです。
・想像力で全部見せる、超ミニマルエンタメ
・ダメ人間を笑って許す、やさしさ
・最後にドカンとくる快感
・時代を超えて笑えるユーモアの宝庫
落語は、「笑える教訓」でもあり、「人間理解の辞書」でもあり、「最高にくだらない時間の贅沢」でもあるんです。ということで、今日もどこかで誰かが、「えー、旦那ぁ、ちょいと聞いておくんなせぇ」なんて言いながら、ひとりで10人演じて、100人を笑わせてますよ。どうです? 聞いてみたくなりました? え? 「やっぱり動画のほうがいいかも」って? ……その言葉、そっと胸にしまっておいてください(笑)
いま読まれています!
「講談最前線」 第8回
2025年9月の最前線 【後編】 (宝井小琴の二ツ目昇進、神田鯉花の結婚/講談入門② ~入門書編1)
~講談界の慶事と、初心者におススメの一冊
瀧口 雅仁
2025/09/14
「ピン芸人・服部拓也のエンタメを抱きしめて」 第7回
百花繚乱! 10人組の落語家ユニット「芸協カデンツァ」がやって来た【前編】
~世代を超えた多種多様の香味全開のおもしろユニット!
服部 拓也
2025/11/20
「べべログ」 第3回
グリル梵の「ヘレカツカレー煮込み」(大阪市浪速区)
~20年越しの味と笑い。蘇るあの日の記憶
笑福亭 べ瓶
2025/11/21
「釈台を離れて語る講釈師 ~女性講釈師編」 第4回
あふれる情熱と笑顔 神田鯉花(前編)
~魅力と素顔に迫るインタビュー
瀧口 雅仁
2025/06/27
「エッセイ的な何か」 第6回
11月7日は鍋の日 →高級食材を食いまくった男の疑問
~なぜ高額なアンコウ鍋が食べ放題だったんだろう?
三笑亭 夢丸
2025/11/19
「かけはしのしゅんのはなし」 第6回
大会後のご褒美は、魅惑のナポレターナとプロシュート!
~11月20日は、ピザに恋する日!
春風亭 かけ橋
2025/11/18
「すずめのさえずり」 第一回
エッセイについて
~待望の連載がスタート!
古今亭 志ん雀
2025/07/26
「ラルテの、てんてこ舞い」 第1回
悩ましい食の話と、桂雀々エピソード1
~桂雀々師匠と二羽のカラスの物語
ラルテ
2025/06/29
月刊「シン・道楽亭コラム」 第3回
小さな演芸場、大きな縁 ~シン・道楽亭、再始動の一年
~還暦を過ぎて見つけた「宝物」
シン・道楽亭
2025/07/10
「ラルテの、てんてこ舞い」 第5回
雀々が残した大提灯
~今もたくさんの人に愛される桂雀々師匠
ラルテ
2025/11/10
「講談最前線」 第8回
2025年9月の最前線 【後編】 (宝井小琴の二ツ目昇進、神田鯉花の結婚/講談入門② ~入門書編1)
~講談界の慶事と、初心者におススメの一冊
瀧口 雅仁
2025/09/14
「ピン芸人・服部拓也のエンタメを抱きしめて」 第7回
百花繚乱! 10人組の落語家ユニット「芸協カデンツァ」がやって来た【前編】
~世代を超えた多種多様の香味全開のおもしろユニット!
服部 拓也
2025/11/20
「べべログ」 第3回
グリル梵の「ヘレカツカレー煮込み」(大阪市浪速区)
~20年越しの味と笑い。蘇るあの日の記憶
笑福亭 べ瓶
2025/11/21
「かけはしのしゅんのはなし」 第6回
大会後のご褒美は、魅惑のナポレターナとプロシュート!
~11月20日は、ピザに恋する日!
春風亭 かけ橋
2025/11/18
「釈台を離れて語る講釈師 ~女性講釈師編」 第4回
あふれる情熱と笑顔 神田鯉花(前編)
~魅力と素顔に迫るインタビュー
瀧口 雅仁
2025/06/27
「エッセイ的な何か」 第6回
11月7日は鍋の日 →高級食材を食いまくった男の疑問
~なぜ高額なアンコウ鍋が食べ放題だったんだろう?
三笑亭 夢丸
2025/11/19
「ラルテの、てんてこ舞い」 第5回
雀々が残した大提灯
~今もたくさんの人に愛される桂雀々師匠
ラルテ
2025/11/10
「マクラになるかも知れない話」 第三回
となりは鼻うがいをする人ぞ
~ねぇママ、パパは何をしているの?
三遊亭 萬都
2025/10/22
「講談最前線」 第10回
2025年11月の最前線 (聴講記:神田松麻呂・神田鯉花 連続読み、神田春陽の会)
~リレー講談「寛永宮本武蔵伝」と、緩急自在の「大岡政談」
瀧口 雅仁
2025/11/17
「ラルテの、てんてこ舞い」 第1回
悩ましい食の話と、桂雀々エピソード1
~桂雀々師匠と二羽のカラスの物語
ラルテ
2025/06/29
「かけはしのしゅんのはなし」 第6回
大会後のご褒美は、魅惑のナポレターナとプロシュート!
~11月20日は、ピザに恋する日!
春風亭 かけ橋
2025/11/18
「講談最前線」 第10回
2025年11月の最前線 (聴講記:神田松麻呂・神田鯉花 連続読み、神田春陽の会)
~リレー講談「寛永宮本武蔵伝」と、緩急自在の「大岡政談」
瀧口 雅仁
2025/11/17
「講談最前線」 第8回
2025年9月の最前線 【後編】 (宝井小琴の二ツ目昇進、神田鯉花の結婚/講談入門② ~入門書編1)
~講談界の慶事と、初心者におススメの一冊
瀧口 雅仁
2025/09/14
「くだらな観音菩薩」 第7回
目青不動
~人の縁に感謝。ありがとうございます
林家 きく麿
2025/11/16
「浪曲案内 連続読み」 第7回
レッサーパンダの風太くんは、パン間国宝!
~日本中が沸いた風太くんの生き様が浪曲に!
東家 一太郎
2025/11/15
「エッセイ的な何か」 第6回
11月7日は鍋の日 →高級食材を食いまくった男の疑問
~なぜ高額なアンコウ鍋が食べ放題だったんだろう?
三笑亭 夢丸
2025/11/19
「ピン芸人・服部拓也のエンタメを抱きしめて」 第7回
百花繚乱! 10人組の落語家ユニット「芸協カデンツァ」がやって来た【前編】
~世代を超えた多種多様の香味全開のおもしろユニット!
服部 拓也
2025/11/20
月刊「シン・道楽亭コラム」 第7回
シン・道楽亭、誕生前夜から今へと続くキャリー・ザット・ウェイト
~すべては菊太楼師匠との駄話、駄飲みから始まった
シン・道楽亭
2025/11/13
「芸人本書く派列伝 オルタナティブ」 第7回
〈書評〉 若手だった師匠たち 年間1000席の寄席通いノートから(寺脇研 著)
~「忘れ去られるはずの瞬間」が浮かび上がる貴重な論集
杉江 松恋
2025/11/19
「令和らくご改造計画」
第四話 「初心者よ永遠なれ」
~AIが落語を演じる時、それでも人は笑えるのか?
三遊亭 ごはんつぶ
2025/11/12
月刊「シン・道楽亭コラム」 第7回
シン・道楽亭、誕生前夜から今へと続くキャリー・ザット・ウェイト
~すべては菊太楼師匠との駄話、駄飲みから始まった
シン・道楽亭
2025/11/13
「令和らくご改造計画」
第四話 「初心者よ永遠なれ」
~AIが落語を演じる時、それでも人は笑えるのか?
三遊亭 ごはんつぶ
2025/11/12
「宇宙まで届け! 圧倒的お転婆日記」 第7回
ビールの秋、日本酒の秋、わたしの美が深まる秋
~浪曲師の日記が、ここまで笑えていいんですか!
東家 千春
2025/11/03
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第4回
上方落語大会議「なんぼでなんぼ」
~苛酷な仕事、ギャラなんぼやったら行く?
桂 三四郎
2025/10/24
「マクラになるかも知れない話」 第三回
となりは鼻うがいをする人ぞ
~ねぇママ、パパは何をしているの?
三遊亭 萬都
2025/10/22
「かけはしのしゅんのはなし」 第6回
大会後のご褒美は、魅惑のナポレターナとプロシュート!
~11月20日は、ピザに恋する日!
春風亭 かけ橋
2025/11/18
入船亭扇太の「お恐れながら申し上げます」 第3回
番頭色々
~「本当にやって良かった」 に感謝を込めて
入船亭 扇太
2025/11/11
「講談最前線」 第8回
2025年9月の最前線 【後編】 (宝井小琴の二ツ目昇進、神田鯉花の結婚/講談入門② ~入門書編1)
~講談界の慶事と、初心者におススメの一冊
瀧口 雅仁
2025/09/14
古今亭佑輔とメタバースの世界 第5回
現実世界との相互作用
~VRで広がる落語の可能性
古今亭 佑輔
2025/11/05
「ラルテの、てんてこ舞い」 第5回
雀々が残した大提灯
~今もたくさんの人に愛される桂雀々師匠
ラルテ
2025/11/10
編集部のオススメ
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第4回
上方落語大会議「なんぼでなんぼ」
~苛酷な仕事、ギャラなんぼやったら行く?
桂 三四郎
2025/10/24
「マクラになるかも知れない話」 第三回
となりは鼻うがいをする人ぞ
~ねぇママ、パパは何をしているの?
三遊亭 萬都
2025/10/22
「エッセイ的な何か」 第5回
10/9は、アメリカンドッグの日 →兄さんに呼び出された男の困惑
~その男は『ドッグ』と呼ばれた!
三笑亭 夢丸
2025/10/21
「かけはしのしゅんのはなし」 第5回
スポーツの秋! 落語家がサーフパンツで舞台に立つ日
~筋肉は裏切らないが、笑いはたまに裏切る?
春風亭 かけ橋
2025/10/18
「くだらな観音菩薩」 第6回
鑑真和上
~そう、諦めちゃあいけないんだ
林家 きく麿
2025/10/16
「令和らくご改造計画」
第三話 「内輪ノリ」
~またも前座が楽屋を混乱に陥れる!
三遊亭 ごはんつぶ
2025/10/12
「宇宙まで届け! 圧倒的お転婆日記」 第6回
ビール飲み干し、そしてわたしに秋が来る
~時にヒリヒリ、時に爆笑の舞台裏!
東家 千春
2025/10/03