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袋氷

三遊亭好二郎の「座布団の片隅から」 第4回

冷蔵庫がやってきた、ヤァ!ヤァ!ヤァ!

 今では好きな時にかき氷が食べられる我が家だが、ウチにはしばらく冷蔵庫がなかった。2019年~2024年の5年間である。

 「この大量消費の世の中に冷蔵庫がないなんて!」といろんな方に言われたが、冷蔵庫だけでなく電子レンジもなかった。冷凍も解凍もできない生活だったが、さほどに不便を感じたことはない。コンビニや飲食店が無数に並ぶ東京では冷蔵庫なぞなくとも暮らしていけるのだ。

 不思議と、その間にアイスやかき氷を買った記憶があまりない。理由はこうだ。冷蔵庫がないと備蓄をする習慣がなくなる→自然と氷菓子コーナーに立ち寄らなくなる→氷菓子を買わなくなる、というわけである。

 そんな我が家にも去年から冷蔵庫がやってきた。2025年の夏、私は冷蔵庫のある生活を謳歌している。前言撤回で、やはり冷蔵庫があると便利ではある。というか冷凍ができるのがこんなにありがたいとは思わなかった。

私の傷ついた心をいつも慰めてくれるかき氷

 この猛暑の中、自分の好きなタイミングでかき氷や氷を入れてキンキンに冷えたドリンクを味わえる喜びは、あの空白の5年間を経たからこその感動である。