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伎芸天

「くだらな観音菩薩」 第9回

見つからない入れ歯とアイデア

 そういえば、笑点の収録で、歌のお兄さんの横山だいすけさんがいらして、うちの師匠の木久扇に挨拶にいらした際、師匠はずーっと「あなたは誰のお弟子さんなの?」と聞いてました。

 完全に漫才師だと思っていたようで、会話が全く噛み合っていなかったことを思い出します。どれくらいかと言うと、ばあちゃんが間違って、じいちゃんの入れ歯をはめてしまった時くらい、噛み合ってなかったです。

 「はい、戻ってね、おじいちゃん。駄目よ、勝手にどこか行っちゃったら。お話が進まないでしょ」
 「わしの入れ歯がないんじゃが、どこ行ったか知らんか~」

 はい、てなわけで戻ってまいりました。

 そう、アイデア!

 我々、新作落語を書いている人はアイデアを絞り出して、その発想からお噺を考えて、自分で演じているわけですから、まあまあ大変なんですよ。

 それに、発想とお噺が面白いからといっても芸がそれに伴わない、つまり落語が下手くそだと面白くないわけですよね。難しいですね。だから、お稽古をしないといけないんだろうな!

 お稽古して、お稽古して、お稽古して、お稽古して! お稽古して……参ります!

 ほら、凄いでしょ。流行語を取り入れちゃったりなんかしてみたよ。

 ……はぁ、芸を磨いて、落語が上手になったら、もっともっと面白くなるんだろうなぁ。