NEW

だあるまさんだあるまさん

「ずいひつかつどお」 第8回

だあるまさんだあるまさん

絵・フジマリ

立川 談吉

執筆者

立川 談吉

執筆者プロフィール

 今年の冬はそんなに寒くない気がするが、平均気温などはどうなのだろう。

 例年は、もっと寒い思いをしていた気がする。去年などは、あまりの冷たさに指先は麻痺し、足は地面に凍りついて動けなくなり、やかんに沸かした熱湯を地面へかけながら歩いている人もいたような気がする。吐く息が白いのは当然だが、その吐いた息がすぐさま水になり、凍りついた。寒いなか駅のホームで長時間電車を待っていた人などは、体を冷やし過ぎて、鼻から“かき氷”を噴射していたほどだ。

 それに比べれば、今年は南国のように暖かいとは思ったが、この文章が世に出る頃には最強寒波が来ているらしい。もしかしたら、みんな鼻からかき氷を噴射しながら、この文章を読んでいるかもしれない。

 だが安心してもらいたい。皆様が鼻からかき氷を噴射しているとしたら、私も同様に鼻からかき氷を噴射している。皆様と同じ気持ちなのだ。寒い冬、ブルーハワイのシロップをかけ、南国気分を味わいながら、共に乗り切っていこうではありませんか。おっと、政治家の演説みたいになってしまった。

 それにしても、東京は雪が降らない。

 ChatGPTに聞いたところ、「暖かく・乾きやすく・山に守られている」ためと、2秒で教えてくれた。2秒、あまりにも速い。ここまで最速で答えをもらうと、あれこれ考えるのが馬鹿らしくなる。「東京には、雪を降らせる妖怪が少ないからだ」とか、「実は降ってるけど目に見えてないだけだ」とか、「政府が空の上に雪を集める装置を持っていて、万が一、大臣が熱湯風呂に入った時にすぐに体を冷やせるようにしている」など、回り道で想像する必要がなくなってしまう。

 ただ、人間の進化や適応能力は凄いものなので、早く答えに辿り着くことが日常化した結果、想像力を上回る何か新しい創造力が生まれる可能性もある。もしかしたら、人種や性別を超えてそういった無駄の少ないニュータイプと、無駄を楽しむオールドタイプに人類は別れていくのかもしれない。