だあるまさんだあるまさん
「ずいひつかつどお」 第8回
- 落語
立川 談寛
2026/01/29
だるまから、球体二段になったのはいつなのか。
正確にはわからないが、明治・大正くらいだと言われている。雪国の子供たちにとって、ころころと転がしながら大きな雪玉を作るのが、とても楽しかったらしい。もっとも私も作ったことがないわけではない。友達と一緒に大きな雪だるまを作ろうと思い、大きな雪玉をころころと転がしていた記憶もある。
雪玉は転がせば転がすほど、周りの雪を巻き込んでどんどん大きくなっていくが、あの時作った雪だるまは本当に大きかった。転がし過ぎたのか、あまりの大きさに街ひとつ飲み込んだほどだ。今思えばギネスに記録しておけばよかったと後悔している。
日本の雪だるまに対して、西洋にはスノーマンというのがある。
歴史は古く、1300年代には庶民のアートとして存在が確認されている。日本の雪だるまとは違い、「頭・胴・足」の三段重ねになっていて、人間と同じくらいの大きさで作られている。シルクハットやニット帽を被り、目は石炭、鼻は人参、手には手袋をはめている。ドレッシングの比率「油3:酢2:塩分1」と同じ黄金比、「足3:胴2:頭1」のバランスでできており、何なら動くし、喋るとされている。
最近で有名なのは『アナと雪の女王』のオラフだろう。スノーマンは雪だるまとは違い、人間に近い存在だ。作品では無邪気で人懐っこく、ひょうきんでお喋りなキャラクターとして人々に愛されている。おそらく日本の作品で雪だるまがキャラクター化しても、ああはならないのではないだろうか。きっと穏やかで達観して、母性もしくは父性を感じる性格になることだろう。好物の炙ったイカを肴にして、しみじみ飲むような可能性もある。だんちょね。
さて、今回は雪だるまについて書いてみたが、知らないことがたくさんあったのだと再認識した。
この頃では、日本の雪だるまでも枯れ木の枝で手を付けたものもあるみたいだ。「手があるほうが便利だから、義手を付けてあげるね」という子供の素直な気持ち。こういう子供の前では、むっすりしただるまさんも、思わずにっこり笑ってしまうのではないだろうか。
「だあるまさんだあるまさん、にらめっこしましょう、笑うと負けよあっぷっぷ」
現在、真打の準備中、毎日アップアップである――。
(以上、敬称略)

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(毎月28日頃、掲載予定)
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