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11月7日は鍋の日 →高級食材を食いまくった男の疑問

「エッセイ的な何か」 第6回

11月7日は鍋の日 →高級食材を食いまくった男の疑問

昔、アンコウ鍋が食べ放題の仕事があった(画:三笑亭夢丸)

三笑亭 夢丸

執筆者

三笑亭 夢丸

執筆者プロフィール

ある新潟県民の告白

 正直、冬は嫌いである。

 これから日に日に寒くなってくる今日このごろ、「あー、またしばらく冬が続くのか……」と、実に憂鬱。新潟出身であるだけで、『寒さに強い』『酒が強い』『スキーが上手い』という誤解を受けがちなのだが、すべて該当しない。

 お酒は好きだけれども、前々回ぐらいに書いたエッセイの通りの体たらく。“アルコールに滅法強い”“底なし”というわけではない。冬のシーズンは不思議なもので、店でお酒を飲み、外に出て寒風に当たると、何だか酔いがリセットされたような錯覚に陥る……が、あくまでも錯覚。

 実際には、まったく酔いなど醒めてはいないので、過信して暖房の効いた電車内でうかつに座ってしまったりなんかすると、案の定、見覚えのない駅で目を覚ますことになる。個人的に冬は乗り過ごしのシーズンなのだ。

 そして僕は、結構な寒がり。着物で外出する時、だいたい腕には女性用のレッグウォーマーを装着している。これが結構暖かく、馬鹿にできない。

 以前、北の地方に行った時にこれを忘れてしまい、慌てて現地の100円ショップで購入したのだが、いざ開封して腕に通してみると、両端にレースがあしらわれており、ちょっと恥ずかしかった。しかしそんな辱(はずかし)めに遭っても、かまわず着け続けるぐらい寒がり。小太りのくせに。

 スキーにしても、家の周りに雪が積もっているのにわざわざ、さらに寒く雪深い山にまで行く意味が分からなかった。それでもまあ、学校でスキーの授業があったり、家族とも何回かは行ったことはあるので、最低限滑ることができるという程度。

 このあたり、諸々皆様のご期待に添えず申し訳ない限りだ。新潟県民の面汚しである。