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弥勒菩薩(半跏思惟像)

「くだらな観音菩薩」 第8回

地球滅亡の時に現れるスーパースター

 さてさて仏様の世界でスーパースターといえば、誰でしょうか? 私はね、やはりこの方だと思うのです。

 弥勒菩薩(みろくぼさつ)様です。

 半跏思惟像(はんかしゆいぞう)とも呼ばれ、足を組んで、頬に指を当てて考えごとをしている弥勒菩薩様。この方は、なんとお釈迦様がお亡くなりになった後、56億7千万年後に地上に現れて、人々を救済してくれる未来の仏様なんです。

 凄いですよね、56億7千万年後ですよ。ざっくり100万年とかじゃなくて、56億7千万年! なんで56億7千万年か気になりますか? ですよね、気になりますよね。もちろん調べました。

 つまり、この56億7千万年という時間は、地球を含む太陽系が消滅するまでの余命と、ほぼ一致すると言われているのだそうです。

 すげ~よ~、誰が言い出したんだろうか、この何だかわからない強気な数字。綿密な計算式の上で成り立っている数字なのだろうか?

 それとも、何人かで

 「弥勒菩薩って、地球が滅びそうになった時に出てくる仏様ってことにしようと思うんだけど」
 「いいねぇ、かっこいいよそれ」

 「よし、じゃあそうしよう、あとその滅びる時なんだけど、地球って何年後になくなると思う?」
 「え~、100万年後とかでいいんじゃない」

 「ん~、100万年かぁ、もしかしたら地球まだまだ現役かもしれないよ」
 「え~、そうかなぁ」

 「そうだよ。もし、そうだったらさぁ、弥勒菩薩の存在意義がなくなっちゃうじゃん」
 「そうかぁ、じゃあ、56億年ってどう?」

 「おいおい、また大きく出たねぇ、56億かよ。よし、じゃあ7千万年足して56億7千万年ってどう」
 「ぽいね、それっぽいよ、ぽいぽい」

 「よーし、じゃあ56億7千万年後に決定! じゃあ、次は伎芸天のバックボーン考えて行こうよ」
 「まだやるの? いいよ、もうシヴァ神たちが楽器の演奏している時に、髪の毛の生え際からポンッと出てきたことにしようよ」
 「何じゃそりゃ! 生え際って何だよ、ギャハハハハ。でも面白いから採用~」

 ……みたいに、深夜までお酒を飲みながら、くだらないことが何でもおかしくなる時間帯にこんな会話をして決めたのか気になるなぁ。あー。いかん失礼なこと言ってる気がする。

 でも今、まさに深夜だからいいか! わははは。