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SF

「座布団の片隅から」 第11回

 ただの下水道?のような施設で、巨大さは全く感じられない。ダストシュートみたいな穴を1つ通れば、ロケットに直通しているという超効率重視設計。しかも、このロケットが金属じゃなく、石っぽい質感で「絶対飛ばねぇだろ!」感がすごい。あとロケットの中がなぜかジメジメして、湿気ている。低予算を工夫と美術と設定で乗り切る姿勢は素晴らしい!

 ロケットに乗って違う惑星に着いたはずなのだが、酸素もあるし、雪も降っているし、ナンバープレートのついた車が走っている。言語もポーランド語がゴリゴリ通用する。めっちゃポーランドでロケしてるじゃん! 一応「オーストラリア458」というオーストラリアに近い惑星という設定?らしいが……。その辺の説明はない!

 あらすじに「セックス、酒、暴力のすべてを満喫する」とあったがどれもそんなに満喫していない。きっと検閲を恐れた影響だろう。なんだよ!! 期待しちゃったじゃないか!!

 なんとヒロインが未成年。大丈夫かポーランド。その子が姿を消し、主人公は街中を探し回るのだが、なんと彼女は主人公の暮らすホテルのすぐ隣の家にいた(笑)。時間を返せ!!!

 ポーランドギャグ、侮るなかれ。三段落ち(フリ→フリ→落ちで展開する笑い)は日本にしかないテクニックかと思っていたが、ポーランドの笑いにも三段落ちはあった! この三段落ちは、冒頭のあるシーンに出てくるのだが、非常に上手くできている! また、天丼(てんどん:一度やったボケを時間を置いて二度・三度繰り返す手法)も作中に出てきた。なお、この天丼でやたら押してるギャグの意味は、よくわからない(笑)。

 最後に、このエッセイを読んだ上で、映画館に観に行くという酔狂な人のためにアドバイスを。とにかく一人で観たほうが良い映画だ! 特に家族の団らんやカップルのデートで観に行くのは絶対にやめよう!!

 でも僕はこの監督が大好きになった!! オススメはしませんが、オススメです。

三遊亭好二郎 公式Webサイト

https://sanyutei-kojiro.com

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ガガ 英雄たちに栄光あれ

監督・脚本:ピョトル・シュルキン
出演:ダニエル・オルブリフスキー、イェジー・シュトゥル、カタジナ・フィグラ、マリウシュ・ブノワ ほか
製作:1986年(昭和61年) / 上映時間:84分

ガガ 英雄たちに栄光あれ(映画.com)

(毎月7日頃、配信予定)