SF
「座布団の片隅から」 第11回
- 落語
三遊亭 好二郎
2026/03/07
緊張から解放された翌日、噺家は暗黒SFの世界に迷い込む
2月で僕は噺家になって十年になった。
噺家の十年は、まだまだペーペーなのだが、一旦の節目ということで、2月20日にフランス座東洋館で師匠の三遊亭兼好と親子会を企画していただいた。おかげさまで満席になり、色んな方に祝っていただいて会も無事にお開きとなり、一安心。
親子会でお客様が思いっきりコケたらどうしよう、チケットが売れなかったらどうしよう、物販が売れずに赤字ぶっこいたらどうしよう……といったプレッシャーからは、ひとまず解放された。

その反動で、翌日2月21日の僕は、ダメ人間になっている。だらけきっている。YouTubeで最近話題の市川市動植物園のパンチくんを見ながら、家でゴロゴロしているというわけだ。パンチくんを見ていると、楽屋に入りたての前座さんを見ている気持ちになって、応援したくなる。早く群れに溶け込めるといいね、パンチくん。
そんな中、急にYouTubeのオススメ動画に映画の予告が上がってきた。
ポーランド暗黒SF 《文明の終焉4部作》 2月21日から日本初公開!
な、なんだこれは! ポーランド暗黒SF!?
ポーランドという国は激動の歴史がある国で、戦後は一時的にソ連の衛星国となった時代があった。その70年代末から80年代の社会主義体制下のポーランドで製作された、ピョトル・シュルキン監督による暗黒SF4部作が満を持してスクリーンで観られるという。もともとディストピアなSF映画が好きな僕の興味をそそる要素が満載だ。布団から飛び起きて僕は映画館へと向かった。
道中、ネットで映画のレビューを探してもどこにもない。そりゃそうだ。日本未公開なのだから。前情報が全くない映画体験は初めてだ! これはとんでもない映画に出会えるかもしれない!!
一気に4本観ようとしたが、あいにく間に合わず、16時50分からの『オビ・オバ 文明の終わり』と、18時50分からの『ガガ 英雄たちに栄光あれ』の2本を立て続けに観ることにした。
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2026/01/25