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2026年7月の最前線 【後編】 (聴講記:講談協会定席 / 講談『太閤記』小考④)

「講談最前線」 第23回

2026年7月の最前線 【後編】 (聴講記:講談協会定席 / 講談『太閤記』小考④)

“秀吉伝説”は、どう語られてきたか!?

瀧口 雅仁

執筆者

瀧口 雅仁

執筆者プロフィール

 講談はいつも面白い。そして講談はいつも新しい――。講談の魅力って? 講談ってどこで聴けるの? どんな講釈師がどんな講談を読んでいるの?と、それにお応えするべく、注目したい講釈師や会の情報、そして聴講記……と、講談界の「今」を追い掛けていきます。〈2026年7月の【後編】〉。

聴講記:講談協会定席(2026年5月27日・28日)

 久々に講談協会の広小路亭定席に連日通うことができた。個人的な話で恐縮だが、土日に向じま墨亭での興行を、平日の午前中には講義を持つ日が多い身としては、平日午後開催の会はありがたい。

講談協会定席(2026年5月27日 お江戸上野広小路亭)

13:45 神田菫花「遠山金四郎『鷹匠との間違い』」

 途中入場。話も終盤。千住で鷹匠が世話をする鷹が病死し、それを金四郎が食べてしまう?という、菫花のバランスの良い硬軟の読みが楽しめる、最初から聴きたかった一席。

13:50 田辺鶴英「木村又蔵鎧の着逃げ」

 トランプ大統領が宇宙人情報を解禁したという話から、しばし宇宙人談義。雑誌『ムー』の読者である鶴英の真骨頂ともいうべきマクラ。本題に入ってからも、舞台となる長浜名物の鮒寿司から納豆の話などへと脱線続き。一鶴イズムの表われ。「2間3尺の槍」を「6mある槍」としたことには疑問。

14:21 中入り

14:36 一龍斎貞橘「赤穂義士銘々伝『安兵衛駆け付け』」

 三大仇討のマクラを振ったので、5月であることから『曽我物語』かなと思っていたら、読みも引き事も鮮やかな義士伝へ。一龍斎の格調高い読みであることは言うまでもなく、安兵衛の緊張感が高まっていく様子を如実に描いて見せた。

15:03 宝井琴桜「恩愛親子餅」

 師匠の五代目馬琴は榎本武揚(えのもとたけあき)が大好きで、しかも亡くなった日も菩提寺も一緒というマクラから本題へ。女性だからという訳ではないが(勿論それもあるが)、息子である榎本を心配する母親の情愛を、その心情はあくまでも押し留めるように、かえって淡々とテンポ良く読み上げることで、情景が見えてくる読みで。

15:39 終演