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日本とスウェーデンの四季
三遊亭好青年の「スウェーデン人落語家の不思議な旅」 第3回
- 落語

長く寒い冬、そして待ち望んだ短い夏を楽しむスウェーデンの伝統をご紹介
長い冬と短い夏
日本は、とても季節を大事にしている国ですね。季節によって、お祭り、食べ物、お土産、遊びにまで季節にすごく影響されています。
もちろん、季節によって着る服も替えているため、影響されるのは当然でしょうが、スウェーデン人の私にとっては、日本人の方はかなり季節を気にしていると感じています。
落語もそうです。季節によって高座で披露する噺は変わります。春は花見、夏は怪談、秋は秋刀魚、冬は人情噺。夏に、冬の噺をできないことはありませんが、真夏に「今日は寒いなぁ」って話すセリフには、違和感を感じます。やはり季節に合わせて演じると、より楽しめるものですね。
スウェーデンにも四季があります。春、夏、秋、冬。これは日本とは似ていますが、少し違います。日本は、四季があるとよく言われますが、私から言わせれば、四季ではなく五季ではないかと思います。春夏秋冬に、梅雨も入れて五季。「春夏秋冬」という四字熟語は使えなくなりますが。

スウェーデンの四季の構成は、日本とは結構違っています。簡単に言いますと、とにかく冬は長い。冬は12月……いや場合によっては、11月から始まるような気がします。3月までずっと冬で、4月からはボチボチ春が始まり、まだ寒くてこれを春と言っていいものか悩むところです。
5月は、花々が咲き始め、春だと確信できますが、サプライズで雪が降ることもあります。春は、毎年中途半端に感じます。
そして6月からは、皆が待ちに待った夏になります。スウェーデンの夏は非常に短く、6月から7月で平均気温は22度ほどです。湿気がなく、過ごしやすいです。日光浴をしたり、湖や海に行ったり、ピクニックをしたりと、外に出て楽しみます。
8月の途中からは、もう秋に入り紅葉が始まります。そこから秋から冬へと、徐々に進みます。