映画館の暗闇で

「コソメキネマ」 第5回

映画館の暗闇で

今回は伊藤雄之助主演、ミュージカルも取り入れた喜劇をご紹介!

港家 小そめ

執筆者

港家 小そめ

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さらば東映会館

 今年の7月末、銀座の丸の内TOEIが閉館しました。東映最後の直営館として、65年間。今ではなかなかない、昔ながらの二階席もある大きな映画館でした。

 旧作の日本映画が好きなので、新作を観ることは、あまりありませんでしたが、時々上映される昔の日本映画を公開当時の賑やかな客席を想像しながら、大きなスクリーンで観るのは楽しかった。銀座の繁華街にそびえる東映会館の姿は、懐かしく頼もしく。昔を思い起こす建物や風景が次々消えていく昨今ですので、閉館のニュースはついに来たかと思いましたが、やはりとっても寂しかったです。

銀座の柳と東映会館

 最後の数ヶ月は「さよなら丸の内TOEI」と銘打ち、過去の日本映画の名作が沢山上映されました。この大スクリーンで見られるのも最後かと思い、足繁く通いました。

 黒澤明監督の『天国と地獄』は2回観ました。1回目は一階席で、2回目は二階席で。いつもはスクリーンに近い席を選んでしまいがちなので、二階席は初めて入りました。いつもと違う景色で、一階席のお客さんを上から眺めるのも面白かった。閉館を惜しむお客さんがあの大きな客席を埋めていて、お祭りのようでした。

 『仁義なき戦い』シリーズを東映会館で観られて嬉しかったな。

 ロビーのグッズ販売で、映画のタイトルロゴをアクリルキーホルダーにしているものがあり、悩みに悩んで、『仁義なき戦い』と『県警対組織暴力』を選びました。ロゴをキーホルダーにするのすごく良い~全部欲しくなる~

深作欣二監督作品で揃えました。
 しびれる格好良さ