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2025年12月の最前線【前編】 (「イベントスペース鈴丸」オープン、講談のオススメ入門書③)

「講談最前線」 第12回

大阪に新たなる小屋「イベントスペース鈴丸」がオープン

 そこで!ではないが、演者が自ら私財を投じ、先の千鳥亭に続くようにと、大阪講談協会所属の“講談界のメーテル”こと旭堂南鈴が、この11月に「イベントスペース鈴丸」(大阪市東成区)をオープンさせた。

「イベントスペース鈴丸」の内観(南鈴・提供)

 今回、南鈴からコメントを頂戴したので、まずはその心意気と開業の経緯について紹介する。



 講談師として10年目。その前から活動しているものまねお笑いコンビ『ミスマッチ』や劇団『ミスマッチデッセ』も15周年を迎える区切りの年に、自分が勉強を出来る場所、いつでも活動が出来る場所として、長年、自分の小屋が欲しいと思っておりましたが、その夢が実現し、この度『イベントスペース鈴丸』としてオープンさせていただく事になりました。
 長屋の1階で、元はカラオケステージをされていたところで、そこをそのままお借りしてますので、カウンターやキッチンはそのままの状態で、客席のところに講談用の高座をつくり、また講談以外のお芝居やコントやものまね等も出来るように高座をバラして、小さいステージとしても活用出来るようにしております。カウンター内のキッチンのところにも丸椅子をおいて客席として座れるようにしております。
 小さな小屋ですが、20代の頃にお芝居の勉強を始めた頃からずっと自分の活動出来る場所、自分の小屋が欲しいと思い続けておりましたので、自分の出来る範囲ではございますが、その夢が実現いたしまして、小さいながらも『イベントスペース鈴丸』としてこの度オープンする事となりました。ここから大きな希望を届け続ける事が出来たらと思っております。

 今後の運営方法については、まだこれからという点もあるが、演者にとって勉強できる場が増えるのはありがたいことと言えよう。