ぴいたあぱん
「ずいひつかつどお」 第7回
- 落語
立川 談寛
2025/12/27
絵・フジマリ
いつまでも子供の心を
このところ真打への準備のため、事務仕事に追われている。
落語家ごときが何が事務だと思うかもしれない。仰る通りだ。書類作成の量も少ないし、棚卸しもない、勤怠管理も自分だけなのだから、一般的な会社の事務と比べたら鼻くそみたいなものだ。海山商事の磯野波平なら左団扇でこなせるだろうし、そのご先祖の磯野藻屑源素太皆(いそのもくずみなもとのすたみな)にだって鼻で笑われるレベルの業務量に違いない。
しかし、事務仕事が苦手な私にとっては大変難儀なことで、その重責に背骨がきしむ思いだ。苦手すぎて事務という言葉を聞いただけでめまいを起こすし、事務所なる場所に入った際は、大量の汗をかいてしまう。フルマラソンを走りきったくらい発汗するので、事務所に行ったあとはシャワーを浴びなくてはいけない。
なのですぐ現実逃避をしたくなってしまうが、現実逃避したとていい結果は生まれない。それどころか余計に追い詰められてしまう。いつまでも夢の中にはいられないのだ。
1904年(明治37年)12月27日、イギリスの劇作家ジェームス・バリーの童話劇『ピーター・パン』がロンドンで初演された。ダーリング家の娘ウェンディとその弟2人が、ピーター・パンという少年に夢の国ネバーランドに連れて行かれ、人魚や妖精と遊んだり冒険したりする、ドタバタ・ハートフル・ファンタジー人情噺だ。
このピーター・パンという少年は空を飛んだり、剣術が使えたりするが、永遠に成長しないので決して大人になることはない。子供の体と心を持ち、いつまでも子供のままで遊びたいという願望を持っている。
出会った時、ピーター・パンはウェンディと同じ12歳なので、弟たちからするとお兄さんみたいな存在となる。冒険を通して成長していくウェンディたちと、永遠に成長しないピーター・パンの対比がある種の哀しみを醸し出している。
おっと、長々と説明してしまった。まあこの頃では、長々と事実を説明するだけのYouTubeも再生数を伸ばしているので、これくらいはご了承願いたい。
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