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〈書評〉 サライ 2026年4月号 (大特集:落語 講談 浪曲 サライの「演芸」 令和の名人)

「芸人本書く派列伝 オルタナティブ」 第11回

〈書評〉 サライ 2026年4月号 (大特集:落語 講談 浪曲 サライの「演芸」 令和の名人)
杉江 松恋

執筆者

杉江 松恋

執筆者プロフィール

久々の演芸特集、その背景

 異例ではあるが、雑誌を取り上げたいと思う。

 小学館『サライ』の2026年4月号は、「落語 講談 浪曲 サライの「演芸」 令和の名人」と題した大特集を組んでいる。意外なことに、同誌の演芸特集はごく久しぶりであるという。そうした方面に強い雑誌という印象があったのは「人形町らくだ亭」という落語会を定期的に開いていたからだろう。

 八代目桂文楽、五代目柳家小さん、十代目金原亭馬生、五代目春風亭柳朝、三代目古今亭志ん朝という「昭和の名人」の弟子である、当代の柳家小満ん、柳家さん喬、五街道雲助、春風亭一朝、古今亭志ん輔をレギュラーとし、古典落語をたっぷりと聴かせる会として存在感を放っていた。新型コロナ・ウイルスで中断、そのまま休止してしまったのが残念である。これがサライ編集部主催だったのだ。

「昭和の名人」を平成の間ずっと追いかけてきた『サライ』が、今度は「令和の名人」は誰かを問うわけである。なるほど。

 実はこの特集、「令和の名人」推薦者として写真家の橘蓮二氏、『東京かわら版』編集人の佐藤友美氏と並んで私も取材を受けているので、身内褒めみたいになっていささか気恥ずかしい。なのでその談話部分は省いて、紹介されている芸人のインタビュー部分について触れることにする。