虫以下と 答えて後は シカトかな

三遊亭朝橘の「朝橘目線」 第2回

虫以下と 答えて後は シカトかな

2023年12月撮影。仲良く駆け出す娘たち。私からの脱走を試みているわけではない。

三遊亭 朝橘

執筆者

三遊亭 朝橘

執筆者プロフィール

娘たちのために

 「親の心 子知らず」という言葉があるが、「子の心 親知らず」が真理だと思う今日この頃である――。

 噺家になるため、2004年に上京して以来、東京都に住み続けている。二度、都内で転居して今の場所に来てから所帯を持ち、幸運なことに子どもも二人、授かった。春に6歳になった長女と、今月で4歳になる次女。

 まだ小さい娘たちを狭い我が家にずっと置いておくのはよろしくないので、幼稚園からの帰りや土日祝日、暇な時には何かと公園へ出かけることが多い。今の私の人生は、公演と公園の連続で構成されている。

 次女は今年度、保育園から幼稚園に転園した。年少さんである。年少クラスは年度始めの4月、慣らし保育で早帰り。朝、登園したと思ったら午前中の間にすぐ降園する。

 おかげでほぼ毎日、公園で過ごしていた。降園・公園、たまに公演。好演は……あったかどうだか。とにかく4月は仕事より子守り優先だった。

 私が売れっ子で過密スケジュールだったら、うちの子は誰にも見てもらえず、大変なことになっていたかもしれない。私が売れてなくて、助かった。

 ちなみに慣らし保育は、もう終わり。ちゃんと夕方まで預かり保育もあるので、神様お願い、いいかげん三遊亭朝橘を世に出していただきたい。そろそろ売りましょうよ、こいつ。いい仕事しますぜ。