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日本とスウェーデンの四季
三遊亭好青年の「スウェーデン人落語家の不思議な旅」 第3回
- 落語
真夏の夜は占い
スウェーデンの夏は短いため、夏の過ごし方は日本と捉え方が違います。
夏は短いため、「やっと暖かくなったから、今のうちに、この暖かさを楽しまないといけない」と考えます。日本ほど暑くならないので快適ですし、逆に日本のほうは、夏は耐えなければいけないものですね。それはそうです、本当に油断ならない暑さです。
スウェーデンでは暖房はどこでもありますが、冷房は普通の家にはないです。夏はそんなに暑くならないから、冷房がなくても普通に生活ができます。ところが、日本でもし冷房がなかったらどうでしょう。人権侵害ではないでしょうか。日本の夏は本当に暑くて困ります。
日本も四季によってお祭り、食べ物など変わりますが、スウェーデンもそうです。夏は夏の祭り、夏至祭がありまして、秋は 、日本のお盆のような諸聖人の日があり、冬はクリスマスがあります。夏の夏至祭は、スウェーデン語で「Midsommar」(ミッドサマー)と言います。夏の真ん中という意味です。
この日は、草花を飾った大きな長い棒を地面に立て、これを中心に皆で手をつなぎ踊ったり歌ったりします。子どもは大変楽しみます。また、このMidsommarには、昔から色々と伝説があります。昔は一年で一番魔法が強い一日と言われ、恋の占いなどがはやりました。

今でも、その中の占いの一つとして、女の人は花を集めて枕元に置き、将来結婚する相手を夢で占うというのをいまだにやっている方もいるそうです。
この伝統をネタとして、自作の新作落語を作ってみました。占いの一つから、「ニシンの塩漬け」というタイトルにしました。夏にやらせていただいております。