東新宿のカフェで起きた、小さな奇跡 ~落語家と地下芸人

「ピン芸人・服部拓也のエンタメを抱きしめて」 第5回

かえる公園、熊本に凱旋!

 そんな、同郷の落語家と緑色の髪のピン芸人の奇妙なユニット・コラボ二人会は、地元の熊本公演を目指し、2023年5月から始まった。タイトルは、もちろん『かえる公園』(演芸を通じて遊び、「いつか地元に帰る」「童心に返る」「ネタでスベッて我に返る」などの意味で命名)。

 初期の会では、お互いの通常ネタ(落語、ピンネタ、漫談、コント)などに加え、試験的にお互いのジャンルのコントに挑戦したり、創作落語に挑戦したりした。

 最近では、それぞれのネタに加えて、ユニットネタ(漫才やコント)も披露したりしている。おそらく、芸人・表現者がとんでもなく増えた昨今、同郷同士のお笑いコンビは、いるかもしれないが、同じ世代・同じ小学校の落語家とピン芸人が、田舎から出て来て、コンクリートジャングル東京で25年ぶりの再会を果たし、二人会を行っていることは、唯一無二だと思う。

 お互いが、どこかで辞めていたら実現せず、再会もなかったかもしれない。そう考えると、私は13年組んでいたコンビを解散し、ピン芸人として形を変えたが、続けることの大切さを知ることとなる。

 いつか地元でライブを行って、応援してくれた方々に生で観て楽しんでいただき、地元を盛り上げられたらと思い、それを目標にカフェコマドで会を重ねた。

 そして、ついに2024年9月、念願だった地元・熊本公演が実現する! しかも、二公演。

 熊本市では、熊本を拠点に活動する芸人「パプリーさん」が経営するお店「ヤングサロンコバベヤ」さん(カフェコマドと同じように飲食店にステージを作ってイベントができる会場)で開催。

熊本市「ヤングサロンコバベヤ」さんでの公演

 我々の故郷・山鹿市では、もともと酒蔵だった所を、現在はイベントスペースとして利用できる「天聽の蔵」(てんちょうのくら)さんで、100名を超える方々に我々のネタを披露できた。

山鹿市「天聽の蔵」さんでの公演

 さらに、熊本県で一番有名な地方新聞「熊本日日新聞」さん、に取材いただき、新聞に載ることができました。悪いニュースじゃなくて良かった! 着物と緑髪の謎のツーショットは、我ながらイビツに感じます(笑)。

熊本日日新聞の記事(2024年9月24日)

 そして今年、2025年10月12日(日)にも熊本県・山鹿市で公演を開催! お近くの方、ぜひ来てみてください! 10月3日(金)は、東新宿カフェコマドにて「凱旋公演」に向けたトークライブも開催します。