伝統を纏い、革新を語る 神田陽子(後編)
「釈台を離れて語る講釈師 ~女性講釈師編」 第13回
- 講談
瀧口 雅仁
2025/09/29
早稲田大学とのご縁
――では、しっかりと大学には通っていたんですね。
陽子 所沢市のキャンパスにも通って、友達もできて、今も会ったりしています。大学生活をエンジョイしました。5年かかりましたが、論文を書いてきちんと卒業しました。
――早稲田大学には演劇博物館(演博)もあって、演劇に関する資料も沢山収められているので、そちらの方でも役にも立ったのではないでしょうか。
陽子 演博に寺山修司の資料が納められていて、寺山修司も講談を作っているんですよね。『八百屋お七』を安保の時代に置き換えた『新宿お七』というんですが、監修と指導を一龍斎貞丈先生が担当されていて、どんな講談であったのか、昔に戻れたら見てみたいですよね。
ここで先に出た「コテコン」とは、1985年(昭和60年)に当時の若手講釈師が立ち上げた、「古典コンプレックス」を吹き飛ばそうという意味からつけられた新作講談の会のことである。メンバーは宝井琴星、宝井琴調、田辺南北、神田陽子の4人。
寺山修司の『新宿お七』は、講談や歌舞伎で知られる『八百屋お七』に、学生運動華やかなりし1968年(昭和43年)に、新宿で起きた騒乱事件を取り入れた作品で、17歳の女性が、運動に参加している大学生の吉三へ恋の炎を燃やすといった物語である。
また、このあとに出てくる『大隈公の右足』は、社会人講釈師である下神田克紫(したかんだかつし、小櫃知克)の創作講談で、平成26年度の国立演芸場大衆芸能脚本募集優秀賞を受賞した作品である。

「帰ってきたコテコンの会」のチラシ
(クリックすると拡大します)
――今度、早稲田の創立者である大隈重信の講談も読まれるんですよね。
陽子 10月19日の日曜日に「稲門祭」で、12時30分から大隈小講堂でやります! 東家一太郎さんや古今亭志ん雀さんといった早稲田の卒業生も出演されて、演目が大隈縛りなんです。私は以前に(神田)紫さんが『大隈公の右足』といって、講談教室に通っていた生徒さんが作った作品を読みます。作者に許可をいただいて、今回新たにエピソードを加えて読む予定です。
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