目青不動

「くだらな観音菩薩」 第7回

さようなら、甘い思い出

 でも、でもね、私はいつも怖い顔に見えるから、心に疾しいことがあるということなのか? うーん、仕方ないよなぁ、それは否めないなぁ。

 白胡麻がたくさんついているパンを食べる時には、ひとつもこぼさずに胡麻を食べたい人だもんなぁ。キャベツ太郎を食べる時も、なるべく色の濃いやつを食べたいし、うちのアパートの駐輪場のいつも停めてある場所に、違う人が自転車を停めてたら、「タイヤの空気抜いてやろうか」と思ったりするもんなぁ。

 つまり、欲のない人はいないわけだから、皆に怖く見えるってことか!

 そして、私が怖いと思うなら『貴方の心の中に、欲深い心、疾しい心、嫉妬、傲慢、怠惰な心がないか、自分の心を見つめ直しなさい』とお不動様は言ってくれているのかもしれない。

 よし! 私も初心に返って、ご飯を食べなからテレビなどを見ずに、ご飯をよく噛んで食べることにしよう!

 ん? テレビを見ず、よく噛んで食べる?
 みず、よく噛んで食べる。
 みず、ようかんで……水羊羹の君、元気かなぁ?

 ありがとう、水羊羹の君!
 二度と会うことはないだろう、水羊羹の君!
 そして頑張れ、水羊羹の君!

 ……て言うか、お前が頑張れ!!

 はーい、林家きく麿、頑張りまーす。これからもよろしくお願いします。

(毎月16日頃、掲載予定)