新年のご挨拶

「お恐れながら申し上げます」 第5回

お年玉に込めた2つの本音と1つの保身

 元日は、紋付袴で師匠のお宅に伺います。「おめでとうございます」と挨拶をしたら、すぐに洋服に着替えて、おかみさんの手伝いをします。おせちをいただきながらお酒を飲みます。

 おかみさんがお雑煮を作ってくださいます。前座の頃は4つ食べていたお餅の量が、今では2つに減りました。私の体の時間が進んでいるのを感じます。11時からお酒をいただいて、15時頃に師匠のお宅を出ました。寄席に行くためです。寄席がなければ、まだ飲み続けていたと思います。今年もお酒が好きな一門です。

おかみさんの手作りおせち

 初席(1月1日~10日まで)は、二ツ目の高座がありません。ですが、寄席に顔を付けていただいているので挨拶に伺います。前座さんにお年玉を渡します。今年も1年、よろしくお願いしますという気持ちを込めて、前座さんにお年玉を渡します。喜ぶ顔が見たくて前座さんにお年玉を渡します。「あの野郎……」と思われないために、前座さんにお年玉を渡します。色々な思いが混ざっているお年玉です。

 手拭いを渡し合ったりもします。毎年、新年に向けて、色を変えて手拭いを染めています。年々、自分の手拭いが増えていきます。二ツ目に昇進してから、5色目の手拭いです。そろそろ部屋に収まらなくなってきました。手拭いがほしいという方は、お正月の間でしたら持ち歩いておりますので、お気軽にお声掛けください。

 去年は、扇白兄さんの披露目がありました。大勢の方にお越しいただきまして大変にありがたく思っております。今年は辰乃助兄さんの披露目があります。八代目 船遊亭 扇歌(せんゆうてい せんか)として昇進します。私は番頭ではありませんが、精一杯お手伝いできたらいいなと思っています。

 番頭は、扇兆さんです。頼れる後輩であり、大学の先輩の扇兆さん。一生懸命こき使われようと思います。たくさんのご来場をお待ちしております。

今春に真打昇進の辰乃助兄さん