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老害は老後から始まらない説 ~老害とヒエラルキー思考
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- 落語
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正しさより、立場を守る人たちへ
一、若造と呼ばれた日々
若い頃、よく年長者からこんな言葉を投げ掛けられた。
「今の若い奴は、こんなこともできないのか」
そのたび私は、つい余計な一言を返してしまう癖があった。
「じゃあ、あなたはこれができるんですか」
すると決まって、こう返ってくる。
「そんなこと、できなくても生きてこられた」
だから私は言う。
「なら私も、それができなくても生きていけます」
そうすると、話は理屈ではなくなる。
「屁理屈ばかり言いやがって」
「私から見たら、そちらも屁理屈です」
「この若造が」
急に出てくるのは、年齢というカードである。議論に詰まると、最後はそこへ着地する。
“若造”
便利な言葉である。
中身を問わず、相手を下に置ける。論点をすり替えられる。しかも、自分は傷つかない。だが、心のどこかで、小さな違和感だけは残った。
――年を重ねることは、自動的に能力を獲得し続けたことになるのか。
その疑問は、今もまだ、私の中でくすぶっている。
二、年寄りにこんなものできるか
近頃、公民館や会館の会場申し込みは、ほとんどがインターネットの抽選になった。一応、機械が苦手な人のために、受付の近くには操作用の端末が置かれ、職員が横について操作補助までしてくれる。実に親切である。
それでも時おり、「年寄りにこんなものできるか!」と怒鳴っている高齢者を見かける。
私は思う。
この人たちは、「今の若い奴は、そんなこともできないのか!」と怒鳴っていた人たちと同じ人たちではないか、と。立場が変わっただけで、言葉は同じなのである。
三、敬意は要求するものではない
年長者は、敬うべき存在である。この国を支え、社会を築いてきた先人たちがいたから、今の日本がある。それは間違いない。
だが、年齢や在籍年数というものは、努力で勝ち取ったものではない。生まれた順番と、入った順番。言ってしまえば、偶然の産物である。
その偶然を盾に「俺の方が上だ」と言い出した瞬間、話はおかしくなる。
金を払っているからといって、「客は神様だろうが」と怒鳴る人と、根は同じである。本当に敬われる人は、敬えと言わなくても、自然と敬われている。
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