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街道一の大節分

「マクラになるかも知れない話」 第七回

いよいよやらねば

 さ、今回のテーマは「節分」です。

 まず節分の由来や歴史をさっと説明しよう。

 いや、よそう。

 ウィキのページ、ものすごく長い。やになってしまった。私のせいではない。

 「なぜこの時期にやるのか?」

 いいじゃないか、いつやっても。ほかのイベントを避けたら、ここが開いてたんだろう。

 「なぜ鬼は、豆が嫌いなのか?」

 いいじゃないか、嫌いでも。ウチの師匠だって鶏肉が嫌いだ。多分、投げつけたら逃げるだろう。私なんか鶏肉好きな方だが、投げつけられたら逃げるぞ。

 「焼いた鰯の頭を柊に刺した、あの飾りのわけは?」

 これについては、節分の支度をしている祖母に、幼い頃の私が聞いたことがある。

 「ばあちゃん、ばあちゃん」
 「どうしたで」
 「なんでこんなん玄関に置くん? 鬼はなんでこんなんが嫌いなん?」
 「よう見てみいや」
 「うん……」
 「なんか嫌じゃろ」

 ばあちゃんは絶対に正しい。なんか嫌だったので、間違いない。

 さあ、この節分の行事であるが、私も家庭があるもんで、そして娘が3歳になったもんで、いよいよやらねばなるまいと覚悟した。

 そう、鬼だ。

 節分の鬼とクリスマスのサンタクロースは、幼児を持つ父親の義務だ。

 正直、これらの役柄を良い感じに演じられるタイプの性格はしていない。だがしかし、男には逃げてはならないときがある。