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六合目 ~岐阜漫遊記 〈壱〉

「伯知の日本酒漫遊記 ~酒は“釈”薬の長」

六合目 ~岐阜漫遊記 〈壱〉

いざ! 天下分け目の酒合戦!

松林 伯知

執筆者

松林 伯知

執筆者プロフィール

聖地巡礼と地酒

 さて、今回訪れたのは岐阜である。

 数年ぶりの岐阜。関東の生まれ育ちで、親戚筋も東北地方に多い自分にとっては、どうしても出かける頻度は少なくなる県ではあるのだが……。

 しかし、ご存知の通り、岐阜といえば様々な講談の舞台。さらにそれだけでなく、私の好きなホラーミステリーゲームの舞台でもあるのだ。

 まず私と同世代であれば、必ず影響を受けると思われる『ひぐらしのなく頃に』。主人公たちが暮らす、数々の惨劇が巻き起こる雛見沢村のモデルは、岐阜の白川郷。

 昨年発売の『サイレントヒルf』の舞台のモデルは、下呂市金山町。

 『真流行り神2』『真流行り神3』は、G県で起こる都市伝説絡みの事件を主人公の警察官が捜査するのだが、風景などは実際の各務原市と岐阜市が使われている。

 つまり、実際に訪れておらずとも、高座上での脳内やバーチャルの世界では、岐阜を頻繁に訪れていたというわけである。

 そして飛騨高山をはじめとして、数々の名酒もある……。

 講談・ゲームの聖地巡礼もでき、酒も美味しい、夢のような県が岐阜なのである。いや、決して趣味で遊びに来たのではなくて、ちゃんと講談をしに来たのが一番の目的なのであるが。

 ウキウキと馳せ参じた岐阜駅。黄金の織田信長像がお出迎えである。

 すごいインパクト。キラキラ、であるか。

 織田信長もいろんな作品で登場するが、これほどまでに皆が持つイメージが同一の人物も珍しい気がする。キンキラでも違和感がない威容というか……。

 ちなみに私が好きな織田信長が出てくる作品は、山科けいすけの『SENGOKU』、平野耕太の『ドリフターズ』、ゲームの『戦国BASARA』、大河ドラマ『秀吉』の渡哲也演じる信長である。

 講談で信長が出てくるときは、だいたいどれかのイメージが脳内にあったりする。

藤吉郎、いろいろ天下群雄の戸籍調べをやっていたが、とうとう一人の英雄を見出しました。

それは誰かと云うと、当時僅かに尾張半分を領していた織田上総介信長、この人いつまでも尾張半国に甘んじている人物ではない、末は必ず天下を一手に握る大人物であると見抜いたのは藤吉郎眼力の非凡な所でございます。

旭堂南陵 定本講談名作全集 第二巻『太閤記』