六合目 ~岐阜漫遊記 〈壱〉
「伯知の日本酒漫遊記 ~酒は“釈”薬の長」
- 講談
松林 伯知
2026/03/21
出羽燦々 vs ひだほまれ、酒米の陣立て
まずはシリーズのメインどころを、ということで用意していただいたのがこちら。東軍と西軍の純米大吟醸、決戦 関ヶ原 火入れ本陣。

東軍は、酒米が山形の「出羽燦々」。西軍は、岐阜の「ひだほまれ」(ひだほまれのお酒って飲んだことないな……?)。
気になりつつ、まずはやはり地元の徳川さんである東軍のシリーズからいただいた。関東から東北の酒に慣れているからか、やや辛口で旨味がある、日本酒らしい舌に馴染むお酒で実に美味しい。
「次は西軍もどうぞ~」
続いて西軍。これは今まで飲んだことのないサッパリとした甘味とキレのある旨味がある。『これがひだほまれの味なのかな…?』となかなかの新鮮な風味だった。
これは西軍の生酒も気になるぞ、と、西軍の生酒、決戦 関ヶ原 生囲い初陣も試飲。さらにサッパリとしたフルーティーさ、これも実に美味しい。

日本酒で東軍西軍を表現するなんて、歴史の深いご当地ならではだよなぁと感心しきり。ただ問題はどちらの酒を買って帰るか、である。
なにせ、着物一式と釈台を抱えている身、お土産に持って帰れるのはせいぜい1本である。酒好きの集まりに持参する用に購入したいのだが……。
うーんうーんと悩んでいる私に、蔵の店員さんも「ど、どちらも人気ですよ?!」「郵送もできるので何本でも…」と笑いながら勧めてくれる。
しばらく悩んだ末に、
「西軍の初陣にします!」
飲んだことのない、ひだほまれの酒の味わいを酒好きのみんなに広めようと、「伯知の決戦 関ヶ原」は西軍に軍配を上げたのであった。
まあ、もともと西軍びいきではあるし……地元の徳川さんにはすまないと思いつつ、酒瓶を抱えて岐阜駅へと戻った。
なぜならば、お客様から「岐阜に行くなら駅ビル内に、日本酒好きならうってつけの場所があるよ」と聞いていたからである……。
(以上、敬称略)
▼『猫遊軒』 講談師 松林伯知公式HP
▼松林伯知 X
(毎月1日頃、掲載予定)
こちらもどうぞ(伯知先生インタビュー)
前回はこちら
――松林伯知『伯知の日本酒漫遊記 ~酒は“釈”薬の長』 連載一覧
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