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VRの利便性

古今亭佑輔とメタバースの世界 第9回

VRC落語会の場合

 昨年、公開したVRC落語会(仮想空間で定期的に行う落語会)のプロモーションビデオもすべて仮想空間を使い、撮影を行っている。素晴らしいクリエイターが携わってくださったお陰で、独創的な映像に仕上がった。プロモーションである以上、VRユーザーに向けてVRC落語会を紹介する目的が第一であるが、VRユーザーではない人々にVRの魅力を伝えるにも十分な動画であると考える。

 VRC落語会は、毎月週末の夜に開催される。場所代はかからない。備品なども仮想空間にあるので、物理的に準備する必要はない。環境さえ整えば、家にいながらイベントを開催できる。

 毎回80人を超えるお客様が集まってくれる。お客様も自宅からログインして寄席に似せたワールド(仮想空間)に入ってくるだけである。開演前の話し声や緊張感は、リアルと相違はない。目の前で演芸を楽しむことができる。気軽に落語に触れることができるので入り口としては入りやすいだろう。

個性的なイベント

 先日、ユニークな試みをしてみた。ホラーワールド(ホラー要素のある仮想空間)にて怪談落語会を開催した。その仮想空間は、入り口から迷路になっており、暗い日本屋敷の中を懐中電灯を持って進む。途中、怪しい声が聴こえたり、怪奇現象が起こったりする中、屋敷を進むと一番奥には囲炉裏のある部屋が現れる。

 そこで怪談を語った。何も用意せずとも雰囲気は抜群である。妖艶な和演舞を得意とするフレンド(友人)にも踊っていただき、イベントとして非常に好評であった。今後とも行っていきたい試みである。

 落語会とは関係ないが、参加者がランダムに実話怪談を語るイベントや、妖怪について語り合う集会などのイベントもVRChatには存在する。演劇やコンサートなどを行うホールもあり、多くの人が自由に表現を行っている。自由度の高いVR空間では、これからもユニークなイベントが生まれ続けるだろう。