虫以下と 答えて後は シカトかな

三遊亭朝橘の「朝橘目線」 第2回

愛される日々

 公園デビューという言葉が頭によぎるほど、うちのご近所さんというか幼稚園の保護者の皆様は、殺伐としていない。むしろ普通の社会人男性よりはるかに送り迎え率の高い私を、決して白い目で見ることなく受け入れてくださる、本当に人間のできた人たちばかり。ポーカーフェイスの達人、という可能性もなくはないが。

 幼稚園の隣にある公園は、お迎え後の遊び場兼、保護者たちの集会所としていつも賑わっている。あの光景を見るたびに、どこが少子高齢化社会なのかしらと首を傾げてしまう。そして寄席の客席を見ると、高齢化が腑に落ちる。なるほど、寄席には学校にない学びがある。

 公園で響き渡る声や音を不快と感じる方もいるとは聞いたが、子どもたちが元気に遊ぶ姿、私は大好きである。先日も娘を連れて公園に繰り出したら、長女と同じクラスの子どもたちが集まってきてくれた。

 最初は、私のことを「(長女の名前)ちゃんパパ」と呼んでくれていたのが、いつの間にか「口の臭いおじさん」という最悪の呼称に移行し(断じて臭くない、煙草も随分前にやめた)、素材は柔らかだが空気がパンパンに入っているため非常によく弾むボールを、数十センチくらいの距離から投げつけてくるという、とっても心温まる遊びをしてくれた。

 繰り返す。子どもたちが元気に遊ぶ姿、私は大好きである。もう少し元気を手加減しろ、ボウズども。