NEW

古典? 新作? 浪曲シートン動物記

「浪曲案内 連続読み」 第6回

お客様と歩む浪曲の道

 今回の岩手ツアーでは、大迫町で新作浪曲「サツマスチューデント 前後編」(作・津島唯々)を務めました。

 この会にいらしてくださった東和町にお住まいの石川さん。90歳近い男性で、いつも応援してくださっています。一関市のご出身で、浪曲が近くの劇場に公演に来ていたため、子どもの頃から浪曲通。初代東家浦太郎も生でご覧になったとのことでした。

 その石川さんが「サツマスチューデント」新作浪曲二席を聴いて、「感動した。初代浦太郎の迫力が出てきた」とお声をかけてくださいました。

 古典をやらなかったので、ご満足いただけるか心配していましたが、そのお言葉がとても嬉しく、ガッチリ握手をして再会を誓い、甘ーいシャインマスカットのお土産までいただきました。

自然豊かな岩手の田園を背景に

 「古典も新作もない。十八番と云える浪曲を作り続けていくのみ」

 そして今、浪曲を作り続けて行く過程を、できましたらお客様と一緒に歩んで行けましたら、何よりの幸せです。

(毎月15日頃、掲載予定)