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シン・道楽亭、誕生前夜から今へと続くキャリー・ザット・ウェイト Part.2

月刊「シン・道楽亭コラム」 第10回

共同席亭という名称のひらめき

 古今亭菊太楼師匠ご一行と駄飲みをしたのは、2024年5月18日(土)。その翌日、急ぎの原稿の締め切りもなかった私は、そんな感じの日にやりがちな怠惰な日曜日を送ることになる。

 朝起きて、まずはビールで景気づけ。テレビが映し出すのはグリーンチャンネル(午後1時までは無料放送。それ以降はウェブで視聴)、片耳にはワイヤレスイヤホンを差し込み、ラジオ中継を聞くという、味覚視覚聴覚を総動員しての競馬三昧の終日。

 前夜の、菊太楼師匠のひと言、「ねいきゅうさん、(道楽亭を)継いだらどうですか?」という提案を考えることもなく、競馬新聞を見つつ、ふわふわした気分で予想をしながら、スマホで馬券の投票を繰り返していた。

 ふと、「共同馬主」という言葉が目に飛び込み、それはすぐさま頭の中で「共同席亭」に変換された。

 競馬の世界には、複数人で1頭の馬を所有する共同馬主という制度があることは知っていた。その中の一口馬主という仕組みが脳裏を横切った。自分一人では到底請け合えないが、何人かの落語好きの有志を募り、うまく束ねて運営できれば、道楽亭を残すことができるのではないか、という望み。

 競馬もそっちのけで、どういう風にすれば「共同席亭」という仕組みを組み立てることができるのだろうかと検討に没頭した……ということはまったくなく、再び競馬中継に戻る。

 ただ、橋本さんにまずは会うことがすべての前提になると考え、菊太楼師匠に間を取ってもらうことにし、すぐさま連絡したことを覚えている。