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- 落語
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白熱の謎理論バトル
「いや、個人ですけど、チームとして団体で戦うことに意味はありますよ」
「そうじゃねえだろ!! 団体戦ったって、個人戦の集まりだろ?」
「いや~、そうじゃないんすよね~。そういうもんじゃないんすよ~、団体って」
いつの間にか、僕は「団体戦賛成派」の代表として、このおじさんと戦っていた。
このおじさんがキレるギリギリのチキンレースを楽しみたいという、我ながら意地悪な理由でだ。
「何が違うんだよ!! 個人戦でいいじゃねえかよ!! 団体戦いらねえだろ!!」
「団体戦には、チームの良さもあるんです。チームで盛り上げて戦うことで、違う力が発揮されるんです」
「だからヨォーーーーー!!! 個人競技は個人戦だけでいいじゃねえかよー!!!」
顔を真っ赤にしながら、おじさんは一歩も引かない。
たぶん、このおじさんも個人だとか団体だとか、そんなにこだわりはないはずだ。
ただ高校生に謎理論で立ち向かわれ、引っ込みがつかなくなっているのだろう。
いつの間にか「団体戦賛成派」代表の僕と、「団体戦反対派」のおじさんの白熱した議論をドン引きしながら見ていた仲間たちから
「お、おい、野津(僕の本名ね)、もうええやん」
「そや、別にどっちでもええやんけ」
「もうやめとけって」
と心配の声が上がるが、僕は
「いや、団体戦はチームプレーも大事なんすよ!!」
チームの仲間たちの声を無視して戦う僕に、「チームプレー」について力説する権利なんか全くない。
秘技・手のひら返し
「だから団体戦は、個人競技だろうがヨォぉぉ!!!!」
もうここまで来ると、おじさんも何を言ってるかわからない。
だが、高校生相手に一歩も引けない様子だけは伝わってくる。
「個人競技だから、チームプレー関係ねえだろうがヨォぉおお!!」
そろそろ、ここらが潮時か……
そう思った僕は
「あ、でも言われて考えてみたら、個人競技かも知れませんね~」
ここですっと、冷や水をかけてみた。
こんな急に手のひらを返されたら、バカにしているのかと怒られそうなもんだが
おじさんも高校生相手に引っ込みがつかなくなって、落とし所を探していたのか
「だろ~!? そうだろ~? 個人競技は個人競技だよな~!!」
と当たり前のことを言って納得してしまった。
「そろそろ僕たち、部屋に戻ります」
「そうか、時間取らせてすまなかったな」
「いえ、ご馳走様でした。ありがとうございました」
「おう、兄ちゃん、おめえなかなか見どころがあるじゃねえか!!」
と言って、僕に名刺を一枚くれた。
「興味があったら連絡してきな。おじさん、落語家っての、やってんだ!」
なんと、このおじさんはまさかの落語家だったのだ!!!!!
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