VR落語での目標

古今亭佑輔とメタバースの世界 第4回

今後の展望

 今期は有難いことに、早くも自分の目標を達成することが出来た。VRC落語会を始めたのが1月なので、周年を記念した大きな催しを行う予定である。

 その後のことはプライベートな事情もあり、まだ不確定な部分も多いが、無料のイベントも引き続き行いつつ、特別な有料イベントも行ってゆきたいと考えている。

 ファンクラブや投げ銭などで資金を得ているのが現状だ。

 無料のイベントが充実しているのがVRChatの良いところではあるのは重々承知しているが、自分は曲がりなりにもプロという立場であり、VRとはいえ、いつまでも無償でやってゆくことは業界のためにもならない。今後この分野を活性化してゆくためには避けて通れないプロセスであると考えている。

 しかし、VRならではの良さである気軽さを損なわないように、無料イベントも引き続き行ってゆく所存だ。そこに、お客様をより満足させられるような有償イベントも加えてゆくことが次の目標である。

改めて考える

 お金を頂くということは、責任感が生まれる行為である。

 我々はそれを仕事としている以上、お金を頂かなくては食べてはゆけない。業界のためにも守らねばならないラインもある。

 それに正直、その責任感は常に背負っていかなければ芸は磨かれないと思う。もちろん無料ならいい加減で良いと思っている訳ではない。どんな状況であってもプロである以上、お客様にご満足頂かなくてはならないというのが大前提だ。

 しかし、もどかしいことに、芸というものは一朝一夕では中々上手くならない。お客様が応援しようというお気持ちで自分の落語を育ててくださっていることもいつも心に刻んでいなければならない。

 落語で、新たな分野でお金を頂くことの責任感を常に持ち、お客様の期待に応えられるように、日々配信環境を整え、技術を磨き、アイデアを尽くしてゆきたい。

 今後も見守って頂けますと幸いです。

公演情報|古今亭佑輔 公式ウェブサイト

(毎月5日頃、掲載予定)