NEW

恩返し

「古今亭佑輔とメタバースの世界」 第14回

業界になら少し恩返しができそうだ

 業界に対しての恩返しとは、この落語業界を盛り上げ、新規のお客さんを引き込むことである。

 自分は、VR(バーチャル・リアリティ:仮想現実の世界)で落語をやっている。この活動を始めて、間もなく二年を迎える。オンラインの定期公演だけでなく、リアル(オフライン)でも落語会ができるようになってきた。足を運んでくれるお客様のお陰である。

 自分は寄席が好きだ!

 落研でもなく、たいしてこの業界を知らずに入門をしてしまった。しかし、修業をしながら寄席に育てていただいたという自負がある。自分にとってのホームである。寄席という素敵な場所をたくさんの人に知ってもらいたい。

 リアル公演も行うようになってから、VRユーザーの若者が寄席に足を運んでくれるようになってきた。新規のお客様が寄席に通ってくださる。VR関係の有償のお仕事依頼も増えてきた。それが何より嬉しい。

 少しでも業界に対して恩返しができるだろうか。まだ道半ばではあるが、この活動を地道に続けていきたい。それに、技術の進歩によってできることも増えてくるだろう。

 意外なことに、楽屋の仲間でもVRに興味を持ってくれる人がいる。話をしてみたら、みんな各々落語界のために何ができるだろうと、試行錯誤していた。

 同志がいる。そんな人たちとも、タイミングがあれば何かできそうな気がしている。それも楽しみだ。

 師匠にVRの話をしたら、「大きな波になるといいね」と言っていただいた。

 まだまだ恩返しができるまでには、程遠い。

 一生懸命頑張ります。

(文中、敬称略)

▼古今亭佑輔 公式ウェブサイト

https://kokontei-y.com/

▼古今亭佑輔 X

▼瑠璃茉莉ruly@古今亭佑輔 X

(毎月5日頃、掲載予定)