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ああ…麗しの吉本興業……

「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第10回

謎の銭湯

「最後に何か心配事や、会社に対して思っていることはありますか?」

いや、不満を言い出したらキリがないのだけど、何か一言言いたくなって

「そうですね、基本的に反社は落語が嫌いです!! だから落語家は大丈夫です!!」

と言い残し部屋を後にした。

背中越しに書記係のキーボードが

カチャチャチャ

とさよならを告げた気がした。

大崎出てこい!! 岡本出てこい!! いつでも辞めたらぁ!!

と息巻いていた僕もすっかり肩透かしをくらってしまった。

でも正直、僕はこの件に関してすごく吉本にがっかりした。

こういうことも含めて、すべて面白がれるというのが吉本の風潮だったはずだろう。

なんでも笑いになったらそれでいい

おもろいこと至上主義

昔の吉本なら

「お前らヤ○ザと付き合いしたら、指詰めさすからな!!」

とでも言ってたもんなのに

血走った目で聞き取り調査だ。

反社との付き合いは絶対に許されないけど、僕が憧れていた吉本の形とは変わってきた気がする。

僕は、なんだか無性に腹が立っていた。

逆にヤ○ザがいそうな場所に今から行ってやろう。

そしてそのことを報告して、何回も報告書に

「ヤ○ザじゃないチュセヨ」

を繰り返し書かせてやる!!!

その時に思い出したのが、とある銭湯だった。

いつも落語会の後に、その銭湯に行きサウナでととのって帰っていたのだけど

そこで仲良くなったおじさんが教えてくれたのだ。

「いやー、ここはいつもヤ○ザばっかり来るんだよ!!」

ヤ○ザばっかり来る銭湯

そんなところあるのだろうか?

「水曜日なんか、ヤ○ザばっかりだよ!!」

なぜ水曜日にヤ○ザが集うのだろう?

もしかしてヤ○ザは、水曜定休なのか?

その日は、たまたま水曜日

よーーし行ってやろうじゃないか!!!

そう意気込んで入ったある銭湯

周りを見てみると、誰ひとり刺青の入った人はいなかった。

少し時間が早かったか?

いや、サウナに入ると、いるかもしれない。

そう思い、ドライサウナの扉を開けると、そこにいたのは……