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なつさんさようなら

「ずいひつかつどお」 第13回

 夏といえば、そうめんだ。

 お中元の定番だし、何より簡単で食欲のない時でも食べられる。

 そして、そうめんといえば、流しそうめんだろう。暑い夏の野良仕事の際に野外でそうめんを茹でて、宮﨑県の高千穂峡で冷水を利用し、涼を得た光景から思いついたとされている。

 ちなみに流しそうめんの文化は、日本だけではない。19世紀初頭、カナダにイタリア系移民が増えて、あちこちでパスタを食べるようになった。

 ある日、おじいさんが茹でたてのアルデンテに仕上がったパスタを誤って川に流してしまった。それもナイアガラ川だ。

 このままでは、アルデンテがナイアガラの滝に流れてしまう。

 もうダメだと諦めてアルデンテを茹でなおそうとしたところ、滝の下に流されるすんでのところで、一人の勇気ある若者がフォークを川に突っ込み、パスタを巻きつけた。

 これが元でカナダでは成人の日にパスタを流し、滝の手前で絡めとる流しパスタが伝統となったそうだ。

 私もある人に聞いた話だから、嘘だったら申し訳ない。念のため、経験から言うと、99%は嘘の確率が高い。あの人は嘘ばっかり言う人だったから。

 私は普通に食べたい派なので流しそうめんをやったことがないが、もしやるならナイアガラの滝でやってみたいとは思う。

 きっとスリリングで楽しいことだろう。

 ちなみに竹で自然に流すのを「流しそうめん」、テーブルの周りなどで人工水流で流すのを「そうめん流し」と言うらしい。

 せんこう花火がみえますか、空の上から……これは精霊流し。