講談界を駆ける一鶴イズムの継承者 田辺銀冶(中編)
「釈台を離れて語る講釈師 ~女性講釈師編」 第25回
- 講談
瀧口 雅仁
2026/02/04
良い講談を読む、それだけ
「田辺一鶴十七回忌追善興行」は、2025年(令和7年)12月18日に、講談協会定席の一つである、新宿永谷ホールでの「新宿講談会」の企画公演で行われた。その番組は、以下の通りであった。
昼の部
田辺凌々・田辺一記・田辺いちか『三方ヶ原軍記』(車読み)、田辺鶴遊『生か死か』、田ノ中星之助『瞼の母』、(中入り)、田辺銀冶『東京オリンピック』、宝井一凜『曲馬団の女』、宝井琴梅『名月若松城』
夜の部
田辺凌々・田辺凌天・田辺いちか『三方ヶ原軍記』(車読み)、田辺凌鶴『高野長英~水沢村涙の別れ』、桃川鶴女『瓢箪屋政談』、(中入り)、田辺一乃『東京オリンピック』、田辺一邑『英国密航』、田辺鶴英『田辺一鶴物語』
直弟子に、孫弟子、ひ孫弟子までが出演し、午前の部と午後の部の両方で、一鶴が名を売った『東京オリンピック』が読まれたほか、『生か死か』や『英国密航』といった一鶴が得意にした話。そして午前の部では、一鶴の弟弟子にあたる宝井琴梅が出演している(琴梅が最初に入門したのが、十二代目田辺南鶴で一鶴は同じ門下の兄弟子にあたる)。
―― ところで銀冶さんの性格をひと言で語ると。
銀冶 生意気、明るい、楽天家、正義感が強い、卑怯なことが大嫌い。諦めが悪い。私が読んでいる講談に役立っていることは、そんな私の性格の良さ、清廉潔白なところが嘘くさく聞こえないように話の中ににじみ出ることではないでしょうか(笑)。
さらに言うなら、細かいことを気にしないということもあるかも知れません。高座で良い講談を読む。お客様に喜んでいただくということが私にとって一番大切なことで、それ以外のことは正直どうでもいいんです。
―― 好きな演目と「これぞ銀冶!」という演目を教えてください。
銀冶 今、一番好きな話が『大石妻子別れ』です。(宝井)琴梅先生に教わりました。義士伝ですから、どうしても一龍斎の方たちに遠慮してしまうのですが、とにかく大好きで読みまくっています。
―― 一度聴かせていただきましたが、心情描写であったり、人物の描き方や言葉を丁寧に運んでいて、ひと皮むけたなと思える話と感じました。
銀冶 ありがとうございます。新作であれば、この間(2026年1月5日の深川江戸資料館・定席)でお聴きいただいた『一鶴とレディーガガ』。私は、一鶴に対してのファザコンなんです。一鶴恋しいという思いで作った一席です。あの話を読んでいると、今、師匠と色んな話をしたいなあと思います。
(以上、敬称略)
▼田辺銀冶 X(旧Twitter)
▼田辺銀冶 Instagram
●近々の予定

新宿講談会 夜席
軍談道場 night3
武田信玄公 生誕505年軍談祭
- 日程:
- 2026年2月19日(木)
- 開場 17:20 開演 17:50
- 会場:
- 新宿永谷ホール(Fu-)
- (新宿区歌舞伎町2-45-5 新宿永谷ビル1F)
- →Googleマップ
- 出演:
- 神田伊織 「犀川の戦い」
- 田辺銀冶 「和談破れ」
- 宝井琴鶴 「八幡原の戦い」
- 一龍斎貞橘 「酒井の太鼓」
- 宝井琴凌 「信玄の最期」
- 料金:
- 予約 2,800円 当日 3,000円
- 予約:
- 日本講談協会チケット予約フォーム
- →https://kodankyokai.jp/ticket/
- ※予約フォームの”ご予約の会”の選択は、「新宿(夜)」をお選びください。

銀冶連雀会11
新吉原百人斬りを読む
八ッ橋桜普請
- 日程:
- 2026年2月24日(火)
- 開場 17:40 開演 18:00
- 会場:
- 神田連雀亭
- (千代田区神田須田町1-17 加藤ビル2階)
- →Googleマップ
- 出演:
- 神田おりびあ(前講)
- 田辺銀冶
- 料金:
- 予約 2,500円 当日 3,000円
- 予約:
- メール
- →ladygigi.jp@gmail.com
(後編に続く)
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