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第十話 「オチログ」

「令和らくご改造計画」

#3

 そんなことを考えながら、例によって楽屋の隅で頭を抱えていると、背後から声をかけられた。

 「兄さん、私に任せてください」

 振り向くと、そこにいたのは、前座の星亭れびう(ほしていれびう)さんだった。小柄でポニーテールが可愛らしい、現代っぽい雰囲気のある女性である。

 彼女は分析が好きで、いろいろな文化にも詳しい。

 特に食べ物にはかなり詳しく、入門前はグルメ巡りを趣味にしていたらしい。打ち上げの店選びでは、前座ながら先輩方から頼られることもある。前座という立場でありながら、グルメのことに関しては、妙に発言権があるのだ。

 「れびうさん、あの……気持ちは嬉しいのだけれど、今回の悩みは芸人の意識の問題だから、君には、特にできることはないんじゃないかな……?」

 そう言うと、彼女は首を横に振った。

 「いえ、私にアイデアがあります」
 「どんな?」

 彼女は目を輝かせて言った。

 「落語家版・○べログを作りましょう」

 第十話 「オチログ」――