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あの日、宝塚で人生の幕が上がった

「かけはしのしゅんのはなし」 第16回

あの日、宝塚で人生の幕が上がった

扉の向こうは、夢と光に満ちた異世界(画・信吉)

春風亭 かけ橋

執筆者

春風亭 かけ橋

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 暑さが和らいできました。夏が過ぎて、秋ですね。

 秋には、色々な名称がつきます。芸術の秋、食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋。過ごしやすい陽気や実りの季節、文化的な行事の多さで、こういった名称がつくみたいです。このエッセイは思いついたことを書いているのですが、「〇〇の秋」って、実は10月を指すことが多いのですね……。気にせずに、進めていきましょう。

 9月1日は、「レヴュー記念日」だそうです。1927年(昭和2年)9月1日、宝塚少女歌劇団(現・宝塚歌劇団)が日本初となるヨーロッパ式のレヴュー『モン・パリ ~吾が巴里よ!~』を上演したことに由来します。

 私が宝塚歌劇団を初めて観劇したのは、2008年(平成20年)の冬でした。きっかけは、フジテレビの音楽特番『FNS歌謡祭』。食わず嫌いで「どうせ贔屓の人がキャーキャー言っているだけで面白くないだろう」と、知らないものを頭から否定する嫌な了見(りょうけん)で観たら、まぁスゴイ! カッコいい! キレイ!! ピカピカ!!!

 テレビ越しでも伝わる、完成された世界観と圧巻のパフォーマンス。「これを劇場で体感したら自分はどうなってしまうのだろう」と恐れすら抱きました。

 調べてみると、有楽町に劇場があるとのこと。当時は劇場に並べば当日券が買えたので「とりあえず行ってみよう」と、販売開始2時間前に到着したら、なんと長蛇の列! 甘く見ていました。

 周囲は、ほとんどが女性。男子校柔道部育ちの、じゃがいも風体の私がここに並んでいいものかと自問自答しながら、耐えること約2時間、無事にチケットを購入できました。私より少し後ろで完売になったのでギリギリです。