2月14日は、バレンタインデー。自分のために、1粒432円のご褒美チョコレート
「かけはしのしゅんのはなし」 第9回
- 落語
春風亭 かけ橋
2026/02/19
一粒の高級チョコがもたらす小さな幸せ(画:信吉)
2月のエッセイのテーマをいただく。
毎月、送っていただくテーマの数は60個を超える。この一覧を見るのが楽しみになっている。目を通しながらどのテーマで書こうかなと考えるとワクワクする。メニュー数の多い定食屋さんで何を食べようか考えるのと同じ感覚。
知らない言葉があると気になる。「犬ふぐり」ですって。テーマに「ふぐり」ですよ。どういうことなんでしょうね? 2月に関する言葉ということなので、寒さで縮こまった様子を「犬ふぐり」と表現したのかもしれない。落語にも出てきそう。“野郎、驚いて犬のふぐりみてぇに縮こまっちまったよ!” ふぐりと落語は相性がいいと思う。
調べてみたら、植物の名前ですって。由来は犬の「ふぐり」に似ているからだそうです。“見ろよこの花、犬のふぐりみてぇな形しているよ!” 本来の意味でも落語と相性がいい。
テーマはたくさんありますが、2月のイベントの王道といえば、バレンタインデーですね。バレンタインデーの起源は、ローマ時代にあるのだそうです。もともとはチョコレートとは無関係な、少し悲しい物語から始まったのだとか。
3世紀のローマでは、皇帝が「兵士の士気が下がる」という理由で結婚を禁止していたと言われています。これに反対して、密かに若者たちを結婚させていたのが、バレンティヌス司教(バレンタイン)だったそうです。彼は皇帝の怒りに触れ、2月14日に処刑されてしまった――。そんな話が残っています。
後に彼を「愛の守護聖人」として祀るようになったことが、バレンタインデーの始まりになったとされています。
中世ヨーロッパになると、この日は「恋人たちが愛を告白したり、カードやプレゼントを贈る日」として少しずつ定着していったようです。それが日本では、昭和の中頃から女性が男性にチョコレートを贈るという様式として広まり、今の形になったのだとか。
バレンタインデーにチョコを買うような風習は、必要なのでしょうか? かつては学園生活で好きな異性に告白するきっかけや、好意を示すのにチョコを渡すというのが、いつの間にかお金も使うし、気も遣う息苦しいイベントになっているような。
ハラスメントに繋がりやすいこともあるんじゃないかと思ったら、「チョコハラ」という言葉があるみたいですね。チョコレートハラスメント、略して「チョコハラ」。知らずに聞くと、“チョコを食べると腹持ちが良い”という偏食の言葉かと思う人もいるかな。
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