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天敵
三遊亭好二郎の「座布団の片隅から」 第2回
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お前は、サラダなのか?
ヤツへの複雑な感情
マカロニサラダが嫌いだ。
初めに断っておくが、味が嫌いなわけではない。打ち上げのお通し、弁当の箸休め、友達の家の食卓の小鉢……どこにでもヤツは現れる。キュウリやキャベツ、ベーコン、卵、多くの食材と一緒に調理されても邪魔にならないナイスガイ。味に別に文句はない。
ただ、私はヤツのスタンスが苦手なのだ。
スーパーでヤツを探してほしい。ほとんどの場合、サラダコーナーにヤツは居座っている。だがここで注目してほしい。「サラダ」と銘打ってはいるが、野菜があまり入っていないではないか。
マカロニサラダの中身は、ほぼマカロニで占められているにも関わらず、「サラダ」という名称を付けて野菜感を出していることにモヤモヤしてしまう。ひどい時にはマカロニと、申しわけ程度のレタス1枚が端っこに挟まっているマカロニサラダを見たことがあるぐらいだ。
あんなにマカロニがメインなら、もうパスタじゃん! サラダ風マカロニじゃん!! 「お前の居場所は、サラダコーナーではなく、パスタコーナーではないのか? おい、マカロニサラダよ。お前はそれでいいのか?」と、要らぬ感情を抱いてしまう自分にもついイライラしてしまう。
そう、私はサラダとして扱われているヤツが苦手なのだ。
