すずめ踊りを見ようとや

「すずめのさえずり」 第十四回

すずめ踊りを見ようとや

画:原田みどり

古今亭 志ん雀

執筆者

古今亭 志ん雀

執筆者プロフィール

 夏が終わった。

 毎年、もうこの夏は永遠に終わらないのではないかと感じさせる猛暑である。「平年を上回る暑さ」が何年も続いている。いったい「平年」って何年だ。

 しかし、終わってみれば今年は妙な夏で、7月からの猛暑と9月の残暑こそなかなか厳しかったが、例年最も暑い8月は、むしろ「冷夏」と呼んでも差し支えないような涼しさであった。

 米が不作になるのは困るが、いいんだよ、毎年30度くらいで。

 噺家になってからの夏は、毎年「納涼住吉踊り」と共に終わっていく。今年は8月11日から20日の、浅草演芸ホールでの本興行に加え、9月4日から7日まで、大須演芸場での住吉踊り興行にも出番をいただいたので、いつもに増して踊り狂う夏となった。

 前回も書いたようにニッパチといって、2月と8月は、興行の世界は景気が悪い。もし住吉踊りがなかったら、それはそれは長い夏休みを満喫する羽目になるところであった。この浅草の住吉期間がまことに涼しく、今年は明らかに体力の消耗が少なかった。

 私の大師匠(師匠の師匠)である志ん朝師匠や三遊亭金翁(先代金馬)師匠が、寄席の踊りを後世に残そうと、その道の名手であった先代の雷門助六師匠に教えを乞うて始まったという住吉踊りも、今年で48周年を迎えたそうだ。

 私が生まれる前から続くこの会に加えていただき、もう15年になった。