三櫂屋というお店
「お恐れながら申し上げます」 第8回
- 落語
入船亭 扇太
2026/04/15
店長、謝罪いたします!
16時入りと17時入りがありまして、バイトは2人体制でした。1人が「外」といって接客担当、もう1人は「中」と呼ばれるドリンクと接客とお皿洗い担当です。女性が外、男性は中を受け持つことが多かったです。理由は後で書きますが、私は中の方が多かったです。男同士でバイトに入っても、中に入れてもらっていました。中の方が楽しかったなぁと思います。
お店に着くと、掃除から始めます。箒(ほうき)で床を掃いた後に、モップの先に雑巾をつけて水拭きします。椅子を並べたら、手を洗って薬味の大根おろしを準備します。多い時には、1本まるまるおろします。足りなくなると面倒なので、多めにおろしていました。次に生姜とにんにくをおろします。最後に辛子を練って基本的な仕込みはお終いです。
17時入りの人は、卓上の醤油や七味唐辛子を補充します。ほかに豚しゃぶのタレを作ったり、焼酎を補充するのは手分けをしてやります。

開店すると暫くは、ぼんやりしています。仕事が終わってからお客さんが食事や接待に来るので、開店直後は準備が終わらなかったところをやり直す時間に充てていました。なので、営業が始まってすぐに、それも予約なしでお客様がいらっしゃると、バイトは少し不機嫌になっていました。反省しております。ごめんなさい。
閉店直前にお客様がいらっしゃると、なお不機嫌になります。店長は、閉店30分前でもお客様を入れます。私たちは早く賄いが食べたいのにと思っていましたが、店長はお構いなしでした。今になって、お客様がいらっしゃることのありがたさが身に染みて分かるようになりました。店長、本当にごめんなさい。
日曜日は、バイトが1人でした。杉大門通にあるほかのお店は日曜定休が多いのですが、三櫂屋は土曜定休です。日曜日は家族連れのお客様が多く、さっと食べてすぐ帰るような人がほとんどなので、バイトは1人でも十分でした。ところが突然、団体さんが来店することがあります。
こうなると、1人では手一杯になります。お酒を運んで、注文を聞いて、料理を出して、豚しゃぶの支度をしてとやっていると、もう何も考えられなくなります。ゾーンに入ったアスリートさながら、研ぎ澄まされた感覚で働いていました。
店長から「料理出してー」という指示も、空返事で答えます。「そんな余裕はないやい!」という気持ちで、目の前の仕事を片付けていきます。今、考えると、大変に自分勝手な行いだったと反省しております。店長、心の底から謝罪いたします。
いま読まれています!
「釈台を離れて語る講釈師 ~女性講釈師編」 第42回
一途に講談を生きる 田辺いちか(中編)
~魅力と素顔に迫るインタビュー
瀧口 雅仁
2026/07/15
「釈台を離れて語る講釈師 ~女性講釈師編」 第41回
一途に講談を生きる 田辺いちか(前編)
~魅力と素顔に迫るインタビュー
瀧口 雅仁
2026/07/14
「令和らくご改造計画」
第十二話 「荒れるチラシ」
~最近の前座さんたちは、時々おかしい
三遊亭 ごはんつぶ
2026/07/13
「くだらな観音菩薩」 第15回
阿弥陀如来
林家 きく麿
2026/07/16
「噺家渡世の余生な噺」 第15回
修行か、修業か
~受け継ぐのは、芸だけではない。人を育てる落語家の生き方を綴ったエッセイ
柳家 小志ん
2026/07/14
月刊「シン・道楽亭コラム」 第15回
彦八まつり、芸協らくごまつり、謝楽祭 ~三大祭を全部巡って見えた、それぞれの魅力
~同じ落語のお祭りなのに、三者三様の魅力が面白い。現地で感じた熱気と空気感をお届けします!
シン・道楽亭
2026/07/10
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第11回
オシャレは落語家を変える
~バレたら破門の危険なオシャレ!?
桂 三四郎
2026/06/28
「釈台を離れて語る講釈師 ~女性講釈師編」 第18回
優しさと知性で物語を紡ぐ 田辺一邑(前編)
~魅力と素顔に迫るインタビュー
瀧口 雅仁
2025/11/29
「二藍の文箱」 第14回
三遊亭小歌という落語家がいた
~忘れないでほしい、日の当たらない道を好む藝人もいることを
三遊亭 司
2026/07/02
「令和らくご改造計画」
第十一話 「塀の中」
~最近の前座さんたちは、時々おかしい
三遊亭 ごはんつぶ
2026/06/13
「令和らくご改造計画」
第十二話 「荒れるチラシ」
~最近の前座さんたちは、時々おかしい
三遊亭 ごはんつぶ
2026/07/13
「釈台を離れて語る講釈師 ~女性講釈師編」 第41回
一途に講談を生きる 田辺いちか(前編)
~魅力と素顔に迫るインタビュー
瀧口 雅仁
2026/07/14
月刊「シン・道楽亭コラム」 第15回
彦八まつり、芸協らくごまつり、謝楽祭 ~三大祭を全部巡って見えた、それぞれの魅力
~同じ落語のお祭りなのに、三者三様の魅力が面白い。現地で感じた熱気と空気感をお届けします!
シン・道楽亭
2026/07/10
「釈台を離れて語る講釈師 ~女性講釈師編」 第42回
一途に講談を生きる 田辺いちか(中編)
~魅力と素顔に迫るインタビュー
瀧口 雅仁
2026/07/15
「お恐れながら申し上げます」 第11回
旅の話
~落語家の旅は、高座の外もネタだらけ!? 扇遊師匠の一座8人で山陰を巡った10日間…を笑いと共に綴ったエッセイ!!
入船亭 扇太
2026/07/11
「噺家渡世の余生な噺」 第15回
修行か、修業か
~受け継ぐのは、芸だけではない。人を育てる落語家の生き方を綴ったエッセイ
柳家 小志ん
2026/07/14
鈴々舎馬風一門 入門物語 第5回
流れもの日記 (前編)
~心の奥に小さな灯りが点された
柳家 あお馬
2025/05/17
「令和らくご改造計画」
第十一話 「塀の中」
~最近の前座さんたちは、時々おかしい
三遊亭 ごはんつぶ
2026/06/13
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第11回
オシャレは落語家を変える
~バレたら破門の危険なオシャレ!?
桂 三四郎
2026/06/28
「二藍の文箱」 第14回
三遊亭小歌という落語家がいた
~忘れないでほしい、日の当たらない道を好む藝人もいることを
三遊亭 司
2026/07/02
「令和らくご改造計画」
第十二話 「荒れるチラシ」
~最近の前座さんたちは、時々おかしい
三遊亭 ごはんつぶ
2026/07/13
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第11回
オシャレは落語家を変える
~バレたら破門の危険なオシャレ!?
桂 三四郎
2026/06/28
「二藍の文箱」 第14回
三遊亭小歌という落語家がいた
~忘れないでほしい、日の当たらない道を好む藝人もいることを
三遊亭 司
2026/07/02
「釈台を離れて語る講釈師 ~女性講釈師編」 第41回
一途に講談を生きる 田辺いちか(前編)
~魅力と素顔に迫るインタビュー
瀧口 雅仁
2026/07/14
月刊「シン・道楽亭コラム」 第15回
彦八まつり、芸協らくごまつり、謝楽祭 ~三大祭を全部巡って見えた、それぞれの魅力
~同じ落語のお祭りなのに、三者三様の魅力が面白い。現地で感じた熱気と空気感をお届けします!
シン・道楽亭
2026/07/10
「芸人本書く派列伝 オルタナティブ」 第14回
〈書評〉 新宿末広亭 令和の定点観測 (長井好弘 著)
~笑いとともに、芸人の日常と変化、寄席の温かさを描く貴重な記録本
杉江 松恋
2026/06/20
「宇宙まで届け! 圧倒的お転婆日記」 第15回
このまま宇宙一を名乗っていて良いのか?
~宇宙一の美人浪曲師が綴る、愛おしすぎる芸人日記
東家 千春
2026/07/03
「釈台を離れて語る講釈師 ~女性講釈師編」 第42回
一途に講談を生きる 田辺いちか(中編)
~魅力と素顔に迫るインタビュー
瀧口 雅仁
2026/07/15
「座布団の片隅から」 第15回
旅路(下)
~噺家3人の珍道中! 笑いと涙と二日酔いの落語ツアー後半戦
三遊亭 好二郎
2026/07/07
「令和らくご改造計画」
第十一話 「塀の中」
~最近の前座さんたちは、時々おかしい
三遊亭 ごはんつぶ
2026/06/13
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第10回
ああ…麗しの吉本興業……
~吉本興業を辞める話なのに、なぜこんなに爆笑してしまうのか!?
桂 三四郎
2026/05/12
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第9回
優雅な航海中の後悔を公開
~“憧れの仕事”から繋がる伏線が鮮やかな船旅エッセイ!!!
桂 三四郎
2026/04/13
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第11回
オシャレは落語家を変える
~バレたら破門の危険なオシャレ!?
桂 三四郎
2026/06/28
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第5回
落語家の夢
~俺の目は、まだ濁っていない!!!
桂 三四郎
2025/11/27
「令和らくご改造計画」
第四話 「初心者よ永遠なれ」
~AIが落語を演じる時、それでも人は笑えるのか?
三遊亭 ごはんつぶ
2025/11/12
「艶やかな不安の光沢」 第1回
謂れなきものたちの飛躍
~年始からとちってしまった芸人の胸のうち
林家 彦三
2026/02/12
「令和らくご改造計画」
第六話 「若手人気落語家殺人事件 【事件編】」
~古典派と新作派の溝!?
三遊亭 ごはんつぶ
2026/01/12
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第6回
運と皆様のおかげです
~人間は弱い生き物です
桂 三四郎
2026/01/01
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第8回
微笑みながら中指を
~笑えて震える、ご近所交流録! マトリックスばあさん、降臨!!
桂 三四郎
2026/02/25
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第7回
世間せまないか?
~落語家を多数輩出する片田舎、神戸の垂水
桂 三四郎
2026/02/01
編集部のオススメ
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第11回
オシャレは落語家を変える
~バレたら破門の危険なオシャレ!?
桂 三四郎
2026/06/28
「エッセイ的な何か」 第13回
6月26日は、露天風呂の日 →全裸のおじさんに囲まれた“おじさん”を見つめる男の苦笑
~湯けむりの向こうに、シュールな光景があった
三笑亭 夢丸
2026/06/24
「くだらな観音菩薩」 第14回
烏瑟沙摩明王(うすさまみょうおう)
~叱るより先に、話を聞いてあげたい
林家 きく麿
2026/06/16
「令和らくご改造計画」
第十一話 「塀の中」
~最近の前座さんたちは、時々おかしい
三遊亭 ごはんつぶ
2026/06/13
月刊「シン・道楽亭コラム」 第14回
小学校で10年間、落語を読み聞かせしてわかったこと ~子どもたちにウケた噺ベスト3+番外編
~子どもたちは正直だった。だから落語の本当の面白さが見えた
シン・道楽亭
2026/06/10
「座布団の片隅から」 第14回
旅路(上)
~噺家3人の珍道中! 笑いと涙と二日酔いの落語ツアー前半戦
三遊亭 好二郎
2026/06/07
「二藍の文箱」 第13回
地図にない街、地図にない店
~京都、新宿、上野、浅草、池袋。師匠と行った名店の記憶
三遊亭 司
2026/06/02
掲載記事300本記念
〈掲載記事300本記念〉 柳家さん喬師匠 スペシャルインタビュー【前編】
~小さん師匠の「おめでとう」から始まる新しい年
話楽生Web 編集部
2026/01/25