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宇宙の前座

「すずめのさえずり」 第十一回

宇宙の前座

画:原田みどり

古今亭 志ん雀

執筆者

古今亭 志ん雀

執筆者プロフィール

 今回は久しぶりに、編集部から出されたお題のうちから「〇〇の日」で書いてみるか。

 そう思いながら、届いたテーマの記念日一覧(5月分)を眺めていたら、実にけしからんことに気がついた。全世界的な記念日が抜けている。

 5月4日。スターウォーズの日。

 今さら説明するのも野暮というものであるが一応申し上げると、スターウォーズの名台詞「May the Force be with you(フォースと共にあらんことを)」と「May the 4th(5月4日)」をかけたものである。

 いや、わかってますよ。みんながみんなスターウォーズファンではないということくらい。

 せやけどね、同じ5月4日の「ノストラダムスの日」は採用されとるんですわ。こない言うたら悪いけどあんた、あのオッサンは27年前にもう終わった人やないですか。

 そりゃ誰しもあの頃は、もしかしたら、もしかしたら万にひとつということもあるかもしれないかもしれない、とは思っていたかもしれないですよ。振り返ればちびまる子ちゃんだってそれで1話やったし、今回のエッセイのネタにする人もいるのかもしれない。

 しかしそれだって、いよいよ新作映画『マンダロリアン・アンド・グローグー』が公開されようというスターウォーズとは、鮮度がまるで違うはずではないか。

 何より同じ語呂合わせの「名刺の日」は採用されているのに。

 かくも露骨なスターウォーズ外しが行われた背景として、考えうる可能性はふたつ。

 ひとつは、このような極東の、零細芸人の作文に取り上げることすら許されないほど、D社の検閲は厳しい。あるいは、編集部がスターウォーズを不倶戴天の敵と見做す、原理主義的トレッキー(※)である。

 前者であれば、私はすでに、どこか遠い星に職を得た、という設定で姿を消しているであろうから、もしこの文章が伏せ字だらけで公開されたならば、答えは後者であろう。

 言論の自由が脅かされぬことを望む。

(※)スターウォーズと双璧をなす宇宙モノの大作「スタートレック」シリーズのファンのこと。両者の確執については、「ファンボーイズ」という映画をご覧いただきたい。スターウォーズファンの主人公たちとトレッキーが大ゲンカする場面がある。