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宇宙の前座

「すずめのさえずり」 第十一回

 「昔むかし、はるかかなたの銀河系で」

 から始まるこの作品は、黒澤映画の影響を受けているためか、日本的なモチーフが数多く登場する。

 「フォース」という不思議な力を操る「ジェダイの騎士」たちが、光る剣を振り回してチャンバラをしているところからしてもうジャポニズムの極みであるが、このジェダイになるためには、「マスター」と呼ばれる師匠に弟子入りをし「パダワン」なる見習い騎士として修行をしなければならない。

 ジェダイ評議会のえらいマスターたちが認めれば、晴れて卒業、一人前のジェダイ騎士となる。

 どこかで聞いたような話である。パダワンを卒業しただけではマスターの称号はもらえないらしいので、この段階が落語でいう二ツ目のようなものだろうか。

 「1万人のジェダイが銀河の平和を守っていた」

 劇中にそんな台詞があったが、人口が数十兆だか数百兆だかいるであろう銀河に、たった1万人である。人口1億強のこの日本で、千人くらいと言われる落語家を見たことがないという人が大勢いるのだから、ジェダイが実在しないおとぎ話扱いされていても、まあ、そりゃそうだよな……と思う。

 登場するパダワンたちは、中には師匠に忠実なタイプもいるが、大抵は師匠の言うことを聞かなかったり、師匠をちょっと年上の友達、くらいにしか思っていないふしがあって、マスターたちの苦労がしのばれる。

 あんまり言うことを聞かないと、やっぱり破門とかされるのだろうか。

 落語家の弟子なら破門されても、せいぜい地元で勝手に落語家として活動したり、暴露本を出すくらいの暴れ方しか想像できないが、あちらは手を触れずに物を動かしたり人の心を操ったり、常人とは比べ物にならない身体能力で光る剣をぶん回すような連中である。

 そんな者を破門して野放しにしないでいただきたい。