宇宙の前座
「すずめのさえずり」 第十一回
- 落語
古今亭 志ん雀
2026/05/26
さらに心配なのは、ジェダイの対極におり、怒りや憎しみから来る「暗黒面」のフォースを使う「シス」という連中である。
どういうわけか、コイツらもジェダイの敵のくせに、同じように師弟の関係を結んでいる。だが「たくさんいると仲間割れで自滅しちゃうから」というあんまりな理由によって、シスは師匠ひとり弟子ひとりの定員(?)2名となっている。
我々も弟子入りするとき、そこにすでに兄弟子がいるかどうかはなかなか気になるところである。
兄弟子がいると取ってもらえないのではないか、と心配するものだが、これがシスだともう絶望である。天狗連(アマチュア)シスとして、地元の公民館なんかを借りて活動するしかない。
シスの弟子入りってどうやるんだろう。
間抜けな泥棒の噺みたいに「一生懸命悪事に励むので弟子にしてください」とか言うのだろうか。
悪を極めなければならないので、たとえば師匠のお供をしているときに「おい、おまえは今ゴミをゴミ箱に捨てたな。しかも分別までしたな。隠れてタバコも吸わないだと?バカヤロー。おまえのように了見がいいやつは破門だ」みたいなことになるのだろうか。
エピソード1からエピソード6まで、シスのマスターとして銀河の闇に君臨していたのは、銀河帝国のパルパティーン皇帝ことダース・シディアスというおじいさんであった。
6のラストでシディアスが死亡し、続くエピソード7でスノークという悪の親玉が登場した際、考察好きのファンたちは、彼こそがひそかに生き延びていた、シディアスの師匠であるダース・プレイガスなのではないか、と色めき立った。
これは世界がワクワクする考察であった。有名なダース・ヴェイダーを始めとする、旧シリーズに出てきたシスの弟子たち(皆、前の弟子が死んでから新たに弟子になった。あちらにアニさんという概念はない)の師匠であるシディアスの、そのまた師匠に当たるプレイガスは、いわば悪の大師匠である。
大師匠、待ってました!
ところが世界中の大向こうの期待に反してスノークはあっさり殺されてしまい、プレイガス説も露と消えた。
ならば次の映画は、ぜひ若き日のシディアスを主人公にしてもらいたい。プレイガスに弟子入りをして、師匠宅の掃除から始まる悪の前座修業。まさにこれは、裏あ〇ね噺である。
この稿が出る頃には、前述の映画『マンダロリアン・アンド・グローグー』が公開されているだろう。
フォースと共にあらんことを。
▼これさえ見れば準備はOK!「マンダロリアン&グローグー」最速ガイド

▼古今亭志ん雀 X
(毎月26日頃、配信予定)
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